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2010 長野県知事選

 8日投開票の県知事選で、3候補の陣営が、投票率が勝敗を左右するとみてその行方に気をもんでいる。参院選直後の選挙となったことなどから、現段階では「前回並みかやや下回るのでは」との観測が目立つ。ただ、信濃毎日新聞社が6日までの県内19市の期日前投票者数をまとめたところ、投票率65・98%だった2006年の前回選の同時期を7600人余上回った。各陣営とも投票先を決めかねている有権者は少なくないとみており、7日の選挙戦最終日は人込みの中に入り、ラストスパートをかける。
 3候補の陣営は、選挙戦の激しさと有権者の関心の高さは、それほど一致してはいないとの見方で共通しているようだ。真夏に選挙が続いたことの影響や、個別の政策課題で争点が見えにくい面があるとの声も聞かれる。
 投票率の行方について、元副知事の阿部守一氏(49)の陣営は、有権者の間に、いわゆる「選挙疲れ」が見られるとして「前回並みを期待するが、下回るのではないか」とみている。投票率が上昇すれば陣営にも有利に働くとし、街頭では引き続き、積極的に投票所へ足を運んでもらうよう呼び掛ける。
 前安曇野ちひろ美術館長の松本猛氏(59)の陣営は、60%台の前半を予想。田中県政の評価が争点となった06年の前回選には届かないとみている。一方で、ここ数日の有権者の反応から「急速に関心が高まってきた」とも。最終盤での伸びを期待し、無党派層を意識した街頭演説で主張の浸透を図る。
 前副知事の腰原愛正氏(63)の陣営も、有権者の反応から「前回選を上回るような要素はみられず、最終投票率は60%前後になるのでは」との見方を示す。背景について「この4年間で県政が安定し、前回選より関心が薄まった面もある」とし、最終日も「再び混乱を招かない選択を」と訴える方針だ。
<各市 後半戦伸びる傾向>
 本社が県内19市について、告示翌日の7月23日から8月6日まで(15日間)の期日前投票の状況を調べたところ、投票者数は前回選を上回る計10万8759人だった=表。19市の有権者数(7月21日現在)に占める割合(投票率)は7・78%で、前回同時期よりも0・64ポイント上昇。市別では伊那市の11・29%をトップに、小諸市、大町市、茅野市、安曇野市が1割を超えた。
 8月1日までの10日間の段階で、前回選同時期を上回っていたのは11市だったが、6日までに13市が上回るなど、後半にかけて伸びる傾向がみられた。
 県議補選が行われている地域では、長野市、佐久市が前回同時期を上回ったものの、安曇野市は下回った。投票者数の増減は、全県的には「まだら」の状況だ。
 各市選管には、3候補の陣営と同じく「前回並み」「やや下がる」などとする声が目立つ。一方、出足が遅かったことについて、10年ぶりの新人同士の争いとなり「有権者が候補の政策などを十分見極めようとしているのでは」と分析、「伸びしろはある」とする見方もある。
 知事選で初めて期日前投票が導入された前回選は、計17万7295人が投票した。だが、最終的な投票率は65・98%で、知事不信任決議による全国初の「出直し知事選」として注目を集めた02年の73・78%から大きく下がった。
 国政選挙でみると、期日前投票制度の定着に伴い、昨年の衆院選までは期日前投票の伸びと投票率全体の伸びが連動する傾向がみられた。だが、7月の参院選では、期日前投票者数は25万2015人で07年の前回選を2万8千人余上回ったものの、最終的な投票率は64・72%で前回選を0・32ポイント下回った。こうした点も、今回知事選の最終投票率の見通しを難しくしている。

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