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2010 長野県知事選

 民主党と自民党の「全面対決」となった知事選は、大激戦の末、民主党が推薦した阿部守一氏が当選を果たした。知事選を地方組織強化に向けた最重要関門と位置付けていた同党県連は、勝利をばねに来春の統一地方選に向け攻勢を強める構えだ。一方、政権交代後も県政で主導権を握り続けた自民党県連にとっては大きな痛手となった。県政への影響力低下は避けられない見通しだ。
 「民主党の推薦候補が当選した意味は大きい」。長野市内の阿部氏祝勝会場で、民主党県連代表の北沢俊美防衛相は「党勢拡大につなげていきたい」と力を込めた。
 同党県連は、昨年の政権交代直後、10月の長野市長選で推薦候補を擁立したものの惨敗。「党主導にこだわりすぎた」と党内外から批判を浴びた。知事選ではこうした経緯への反省もあり、連合長野と歩調を合わせて阿部氏との意見交換を重ね、7月中旬、同氏推薦を決定した。
 選挙戦では、参院選後初の知事選に勝利し、反転攻勢に打って出たい民主党本部と連携し、蓮舫行政刷新担当相や枝野幸男党幹事長らが連日県内入り。総力を挙げた戦いを展開した。敗れれば党執行部の責任論にもつながりかねなかっただけに、党県連の羽田雄一郎代表代行は「どうしても負けられない選挙だった」と胸をなで下ろす。
 一方、自民党衆院議員だった村井仁知事に続き、腰原氏の知事当選により県政への影響力確保を狙った自民党。「時間が足りなかった。残念でならない」。党県連幹事長の石田治一郎氏はこう言って肩を落とした。
 選挙戦では当初「県民党」の立場を強調する腰原氏に配慮し、政党色を抑える戦術を取ったが、民主党との対立が強まる中で方針を転換。自民党本部も有力国会議員を次々に投入したものの、出遅れもあって届かなかった。地方での党の基盤に揺らぎが生じているとの見方もあり、県議選を含む来春の統一選に向け、不安材料を抱えた格好だ。

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