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2014 長野県知事選

「経済活性化へ行動を」 阿部知事再選で県内企業トップ

2014年08月12日(火)

 知事選で再選を果たした阿部守一氏に対し、県内企業トップらからは11日、信州経済の活性化につながる政策の実行などへ注文が上がった。産業創出などを通じて県内に人材を引きつける取り組みを求める声も相次いだ。


 オリオン機械(須坂市)の太田哲郎社長は「1期目は総合5か年計画を作ったが、まだ成果は見えていない」と指摘。県中小企業振興センター理事長の立場から「首都圏で県内の製品や技術力を先頭に立って売り込むリーダーシップを期待したい」と話した。


 多摩川精機(飯田市)の萩本範文副会長は「県は次世代交通や健康医療など成長分野の旗を立てるだけでなく、民間に活力を与える具体的な手だてを打つ必要がある」と強調。飯田下伊那の5市町村が航空宇宙関連の産業集積を目指す国の特区指定を受けたことを踏まえ、「航空宇宙分野に特化した試験場を設けるなど、新分野への挑戦を後押ししてほしい」と期待した。


 信州名鉄運輸(松本市)の今井繁社長は、燃料費高騰や運転手不足で業界を取り巻く環境は厳しいとし、「地域経済の活性化が物流の動きを左右する。企業誘致や支援を強化し、地域産業を根付かせる必要がある」とする。


 松本市建設業協会長を務めるフカサワイール(同)の深沢信治社長も、昨年は国の公共工事増などで景況感が回復したが、「今年は仕事が減ってきている。地方経済は冷え込んだまま」。技能者の高齢化や人材不足も重く、「停滞した建設業を活気づけてほしい」と訴える。集成材生産の斎藤木材工業(小県郡長和町)の斎藤広社長は「山の現場の雇用を含めた地域の景気浮揚に力を入れて」と求めた。


 人口減少への危機感も根強い。北村正博・県商工会議所連合会会長は「首都圏と地方との格差は拡大している。産業が活性化し、明るい未来を感じて長野県出身者が県内に戻ってこようと思えるように、官民で知恵を絞らなくてはいけない」と話す。センサー開発のマイクロストーン(佐久市)の白鳥典彦社長は「企業の成長には人材が欠かせない。都心への就職を希望する若者に、一生懸命県内で頑張っている中小企業の存在を伝えてほしい」と要望した。


 アルピコホールディングス(松本市)の堀籠義雄社長は積極的な観光政策を期待。行政や一部の業者だけで「観光立県」の実現は難しいとし、「観光客を積極的に受け入れようとする意識や姿勢が県民全体に広がる必要がある。そうした意識づくりのための情報発信を継続してほしい」と提言した。