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2012衆院選

短期決戦 県内小選挙区せめぎ合う(4)4区

2014年11月30日(日)

 前回選で4区議席を奪い返した自民党前職の後藤茂之氏に、雪辱を期す民主党元職矢崎公二氏と、共産党新人の上田秀昭氏がぶつかる構図がほぼ固まった。3氏とも有権者の約3分の2を占める諏訪地方を拠点に塩尻市、木曽地方へと展開する。中小企業の集積地を抱えて景気や地方経済再生への関心は高く、アベノミクスへの評価が論戦の焦点。前回、日本未来の党の新人が得た2万票余の行方もポイントの一つだ。


 後藤氏は衆院解散後、市町村や郡単位の後援会全てで役員会を開いて組織の引き締めを図った。公示後は連日、決起集会などの日程を入れている。国会会期中は地元入りする時間が限られたことを踏まえ、自身も有力支持者らを訪ね歩いてつながりを再確認した。業界ごとに構成する自民党の職域支部とも連携。後援会と党の車の両輪での選挙戦を目指す。


 地方に景気回復感が乏しいことを踏まえ「アベノミクスの経済効果はまだ地方に行き渡っていない」と認め、「地域や中小企業が効果を実感できるよう経済政策を続けさせてほしい」と訴えている。


 連立を組む公明党の推薦を得たほか、地元の特定郵便局長会の支援も得て組織的な広がりに手応えを示す。党税制調査会の幹部会メンバーや政調副会長として党の政策決定に関わる立場にあることを強調。後援会は「次は大臣候補。選挙区から大臣を」と訴える戦略も取る。


 前回選の得票を、初当選した2009年選の10万6千票余から半分以下に減らした矢崎氏。地元の民主党支持労組などとの連携強化が課題だったが、26日には連合長野から待望の推薦を取り付けた。


 28日に地元茅野市で開いた後援会などの会合には労組関係者や党所属県議らも出席。同日夜には諏訪市で開いた連合長野諏訪地協の定期総会にも出席し、「私も仲間に入れてもらいたい。ともに戦ってほしい」と支持を求めた。


 短期決戦を見据え、より多くの人に訴えようと大型店や通勤道路でのつじ立ちを繰り返す。安倍政権の2年間の検証を掲げ、アベノミクスを「金融をいじるだけの幻想の経済」と批判。「生活者や働く人の手に政治を取り戻すチャンス」と訴える。


 後援会幹部は「前回選に比べ党や後援会、連合が一つにまとまってきた。組織を固めつつ、無党派層などに投票に行ってもらうようにも呼び掛けたい」とする。


 4区で5回連続の立候補となる上田氏は、「大企業や大株主を優遇するアベノミクスは格差を生むだけの経済政策だ」と主張。集団的自衛権行使容認の閣議決定なども積極的に取り上げ、「安倍政治をストップする」と強調する。


 4区への擁立決定後、塩尻市で開いた党県政報告会に参加するなど、準備が始まっていた統一地方選への活動とも連動させ、「超短期決戦」に臨む戦略。陣営は4区全域に政党ポスター計2400枚を掲示し、党のチラシや党機関紙「しんぶん赤旗」号外の全戸配布も終えた。


 街頭演説は地元市町村議が先導し、既に選挙区内を一巡した。市街地以外に町村の小さな集落も訪れるなど、党のネットワークを生かし「他の候補予定者よりもきめ細かく回る」ことを目指している。


 地元農協幹部らにあいさつ回りを重ね、党が掲げる環太平洋連携協定(TPP)反対の方針を説明。農業関係者の支持にも期待する。


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