TOP2011年03月被災の県宝「阿部家住宅」 県教委が「修復可能」と判断

 県教委は30日、県北部地震で被災した下水内郡栄村大久保の県宝「阿部家住宅」の現地調査を行った。地震で屋内の土壁が壊れ、床の傾きなども確認されたが、柱や梁(はり)に大きな損傷はなく、修復可能と判断された。ただ、県条例の規定で最低でも修復費用の半額は所有者の負担となる。全体の修復は数百万円かかる見通しで、所有者の阿部マスミさん(77)は「家族や村と相談したい」としている。

 1975(昭和50)年に県宝に指定された阿部家住宅は江戸中期建築のかやぶきの木造平屋住宅(約160平方メートル)。日本海沿いの豪雪地帯に多くみられる民家形式「中門(ちゅうもん)づくり」で、馬屋などに使う中門が母屋から突出し、上から見てL字形の造りが特徴だ。

 また、県宝としてはまれな人が住んでいる文化財で、阿部さんが一人で暮らしていた。阿部さんは現在、長野市の家族宅に避難している。

 この日は、県教委文化財・生涯学習課の上条昌明・指導主事や県建築士会の寺沢雄治・常務理事が調査した。はがれ落ちた壁の土は再利用できるといい、上条指導主事は調査に立ち会った阿部さんに土の保存を勧めた。

2011年3月31日掲載

災害用掲示板(安否確認)