TOP2011年05月松本へ避難110人に倍増 住宅提供拡大影響か

 東日本大震災や東京電力福島第1原発の事故で、松本市への避難者が増えている。4月下旬から5月下旬にかけ、県内に避難中の人は千人前後で推移したが、松本市はこの間にほぼ倍の110人に増えた。当面無償で住宅を提供する対象を広くしたことが理由とみられ、用意した住宅が埋まったことから市は民間物件の紹介も始める。

 松本市は、市営住宅や教員住宅を当面無償で提供する範囲を、原発周辺の警戒区域などだけでなく、福島県内で15歳未満の子どものいる世帯にも広げた。菅谷昭市長が子どもの被ばくをできるだけ防ぎたいとの意向を示し、4月26日に拡大を決めた。

 東北地方から同市への避難者は4月25日に56人だったが、5月26日には110人に増加。空きがあった市営住宅と教員住宅計57戸は同30日に埋まった。市はいったん受け入れを中断し、今後は市民から計40件ほど提供の申し出があるアパートなどの物件を希望者が閲覧できるようにする方針だ。

 30日午前、前々日に福島県伊達市から妻、娘、孫娘2人と松本市の滞在型市民農園に避難した農業本田正博さん(62)は、家族で松本城公園を訪れた。「ひろーい」「あ、お魚だ」とはしゃぐ5歳と3歳の娘を見ながら、母親の佐藤弥生さん(36)は「福島では自由に外で遊ばせることもできなかった」と目を細めた。

 本田さんらは、インターネットや報道で松本市の受け入れ施策や菅谷市長の原発事故に関する発言を知り、同市に身を寄せることを決めたという。

2011年5月31日掲載

災害用掲示板(安否確認)