TOP2011年07月岩手「高田松原」の松、善光寺木札に 売り上げ被災地に寄付へ

 善光寺(長野市)は、東日本大震災の津波で壊滅的被害を受けた岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松で作った木札の販売を始めた。津波でなぎ倒された松の木を同市の製材所が加工。同寺は「善光寺」の焼き印を入れて1枚千円(千枚限定)で販売し、売り上げは被災地に全額寄付する。

 縦10センチ、横6センチ、厚さ0・8センチ。境内の授与品所で販売している。焼き印を押した面の裏に被災地へのメッセージを書いて授与品所に提出すると、同寺が大震災の慰霊法要を行う8月14日の「お盆縁日」でまつられる。持ち帰ることもできる。

 木札の販売を始めたのは、長野市戸隠のそば店主ら10人が6月中旬にボランティアで陸前高田市を訪れたのがきっかけ。10人は、知人に紹介されて製材所を営む村上富夫さん(63)宅に宿泊。村上さんが高田松原の松を生かそうと木札を作っていることを知ったという。

 ボランティアの1人で、長野市で仏教の勉強会などを開いている「ながの南無の会」事務局長、宮坂勝彦さん(63)が「仏教行事に生かせないか」と木札を譲り受けて善光寺に相談。お盆縁日で行う慰霊法要でまつることが決まった。

 高田松原には震災前、太平洋岸約2キロにわたって約7万本の松の木が立ち並んでいたが、大津波で1本を残して全て流されたり、倒されたりした。村上さんは「高田松原は地元住民にとって心の原風景。善光寺で慰霊法要に使ってもらえるなら、心からありがたいと思う」と話している。

2011年7月30日掲載

災害用掲示板(安否確認)