TOP2011年10月栄村の古道、復興への足跡 住民企画の散策ツアー

 県北部地震で被災した下水内郡栄村で30日、かつて善光寺参りをする人が通ったとされる古道を歩き、復興に向けた弾みにしよう―と、住民らが企画した散策ツアー「むらたび」が開かれた。県内外の約60人が、深まりゆく秋の風景を眺めながら、地震でできた地割れも生々しく残るルートを歩いた。

 午前9時すぎ、6班に分かれて出発。ガイド役の地元住民が道端の植物の種類やひと冬の平均最大積雪が3メートルを超す村の暮らしぶりなどを説明しながら、2時間半ほどかけて歩いた。幅50センチを超える地割れや、修復のため土がはぎ取られた水田を見た横浜市の会社員石原明日香さん(34)は「地震の被害は大きかったんだとあらためて感じた」と話していた。

 古道は道路整備の進展に伴い近年は使われなくなっていたが、地元の小滝区が2年前から倒木を取り除くなどして整備した。「むらたび」は地元のNPO法人栄村ネットワークが昨年、都市との交流促進を狙いに始め、地震後初の開催となった今回は小滝区と連携。昼食は女性たちが調理した郷土食を集落の古民家で提供した。

 栄村ネットワークの樋口利行理事長(64)は「村外から人を呼び込んで交流を生み出し、村や集落を元気にしていきたい。こうすれば効果が出るという筋書きがあるわけではないが、まずはやってみることだと思う」と話していた。

2011年10月31日掲載

災害用掲示板(安否確認)