TOP2012年04月善光寺、復興支援で出開帳 都内の回向院で来春「出開帳仏」公開

 善光寺(長野市)が来春、東京都墨田区の回向院(えこういん)で、善光寺に伝わる秘仏の本尊とは別の一光三尊阿弥陀(あみだ)如来を公開する「出開帳(でがいちょう)」を計画していることが26日、分かった。善光寺と回向院の主催。東日本大震災被災地の復興支援が目的で、収益金を全額支援に充てる。善光寺は江戸時代、江戸や京、大坂の3都などで出開帳を行ってきたが、現代に入ってからの出開帳は珍しいという。

 出開帳は、来年4月27日~5月19日に計画。善光寺の秘仏の本尊や、7年目に1度の御開帳の際に公開される前立(まえだち)本尊とは別の「出開帳仏」(一光三尊阿弥陀(あみだ)如来)を回向院に運び、公開する。この出開帳仏は通常は公開されていない。詳細は今後、双方が企画運営の実務を担う実行委員会を発足させた上で詰める。

 回向院は「無縁寺」とも言い、明暦の大火(1657年)による身元不明者を供養したのが始まり。その後、現代に至るまで天災などで亡くなった人の供養を続けている。江戸時代には春と秋に大相撲が定期的に開かれ、人々が集まりやすい場所として、江戸での善光寺の出開帳もここで行われたとされる。

 善光寺の若麻績敏隆・寺務総長(53)は「被災地に祈りをささげるとともに、支援につなげる機会としたい」と説明。回向院の本多将敬(しょうけい)副住職(36)は「無縁寺として被災地に何か支援をしたいと思っていた。人々が集い、手を合わせることで被災地に光が届けばいい」と話している。

 善光寺事務局によると、出開帳の詳しい記録は残っていない。阪神大震災から3年後の1998年、一山の住職が被災地の神戸市を訪れて慰霊法要を営んでいるが、この時は出開帳仏は公開していない。

2012年4月27日掲載

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