TOP2016年03月栄村の震災、写真で伝承 4月開所の複合施設
建設が進む栄村の複合施設。約70平方メートルの震災展示スペースを備える=3日、栄村森

 2011年3月12日未明の県北部地震で大きな被害が出た下水内郡栄村は3日までに、村内のJR飯山線森宮野原駅前で建設中の複合施設内に設ける「震災展示スペース」について、写真パネルなどで地震の被害や復旧、復興の過程を語り継ぐ施設とする方針を固めた。被災者に寄せられた励ましの絵手紙なども展示し、全国からの支援への感謝も表す。今後、施設の愛称を公募し、4月27日にオープンする予定だ。

 東日本大震災の翌日に起きた県北部地震で、栄村では最大震度6強を観測。住宅約700棟や公共施設などが損壊し、農地や道路、橋も壊れた。村の避難所には最大で村民の8割近くに当たる1787人が避難。地震の死者はいなかったが、避難生活のストレスや過労により3人が「関連死」と認定された。

 昨年着工した複合施設は木造2階建て延べ約460平方メートルで、1階に設ける震災展示スペースは約70平方メートル。地震で盛り土が崩落して宙づりになったJR飯山線の線路や住民の避難生活など、13年に発行した震災記録集「絆」に収めた写真を拡大、展示する。

 「絵手紙の里」として知られる栄村には被災後に全国から多くの絵手紙が寄せられ、励ましの寄せ書きなどとともに展示する。入館料は無料。島田茂樹村長は複合施設や震災展示スペースについて、「被害を風化させずに次代に伝え、駅前の活性化にもつなげたい」と話している。

 複合施設の総事業費は約2億4千万円で村復興基金などを充てた。1階にはほかに子育て支援ルームや観光案内所も開設。2階には村森林組合が入居する。

2016年3月 4日掲載

災害用掲示板(安否確認)