TOP2017年12月「長野県産の肉は売れない」と業者 「稲わら風評被害」東電提訴

 東京電力福島第1原発事故の影響で、放射性セシウムに汚染された肉用牛の飼育用の稲わらが長野県外で流通し、対象の稲わらを使用していないにもかかわらず、肉用牛の価格が下落するなどの風評被害を被ったとして、安曇野市の畜産農家が東京電力を相手に約3千万円の損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論は20日、地裁松本支部で開いた。原告の男性が本人尋問で風評被害について説明した。

 男性は2011年8月に、主な取引先だった業者から出荷停止措置を受けた際、この業者から「小売店に納入した長野県産の肉は売れない」と伝えられたと証言。県産の肉用牛が、汚染された稲わらが流通した17道県の肉用牛と同じように見られていた―と話した。原発事故以降、「長野県内の飼育農家は苦境に陥っているので適切な判断をお願いしたい」とも訴えた。

 被告側は出荷停止を告げられた際、業者に対し「県内産の安全性について説明したか」と男性に質問。男性は「していない」と答えた。

 訴訟はこの日、結審した。判決は来年2月28日。

2017年12月21日掲載

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