チーム支える控えの情熱 全諏訪最年長・小口さん

11月16日(日)

たすきを受け取る前、緊張気味の中谷君(左)に「大丈夫、落ち着いて」と声を掛ける小口さん=15日、千曲市の中継地点

 長野市から岡谷市まで15チームが競った県縦断駅伝競走1日目の15日、全(オール)諏訪チームで最年長の小口秀哉さん(51)=諏訪郡下諏訪町=は15回目となる今大会、初めて補欠として臨んだ。悔しい思いも抱えつつ「控えの強い思いが出場選手の刺激になる」と裏方に徹し、選手と並走して声援を送るなど、首位に立ったチームを支えた。
 午前9時すぎ、千曲市の2、3区の中継地点。小口さんは、緊張した表情でたすきを待つ全諏訪の下諏訪中3年、中谷雄飛君(15)=下諏訪町=に近づいた。「落ち着いて。前だけ見ていけばいい」。声を掛け、背中をさすって緊張をほぐすと、コースへ送り出した。
 小口さんが本格的に長距離走を始めたのは30代からだ。会社勤めの傍ら「1人でできるスポーツに打ち込みたい」とフルマラソンに挑戦。練習した分だけ結果がついてくることに面白さを感じ、競技にのめり込んだ。
 37歳で全諏訪の一員として初めて県縦断駅伝に出場。当時からチームで最年長だった。前回大会まで連続14回出場し、主将も6回経験した。だが今年は、8月から腰痛で練習量が落ち、最終選考会では力を出し切れなかった。
 控えになると気持ちがなえてしまう選手もいるが、小口さんは「いつ出番がきても最高の走りができるように」と、選考会後も週2回の全体練習会には欠かさず参加。早朝と夕方の走り込みも続けた。自分の努力が、チーム全体の力になるとの思いもあった。
 15日、3区で区間トップの力走を見せた中谷君。大ベテランの心遣いに「細かい所までサポートしてもらえ、ありがたかった」と振り返った。小口さんは「控えとして懸命にやることで、自分の殻を破れるかもしれない。まだまだ飛躍したい」。51歳の情熱は衰えていない。