信濃毎日新聞ニュース特集

2017衆院選

戸惑うリベラル派市民 安保・改憲どうなる

2017年10月02日(月)

ピクニックを兼ねて上田城跡公園に集まり、衆院選を巡って意見を交わす「安保関連法に反対するママの会信州」の母親たち=1日

 衆院選(10日公示、22日投開票)に向け、民進党が希望の党への合流を決めたことで、安全保障関連法に反対し、憲法改正にも慎重なリベラル志向の有権者から戸惑いの声が出ている。希望、自民党とも改憲には前向きで、安保政策での差異が見いだしにくいためだ。両党の争いに反安保法の主張が埋没しかねないとの危機感も漂う。昨年の参院選で安保法に反対した民進、共産党などの野党共闘を後押しした市民グループらはそれぞれ対応を模索している。
 1日昼、上田市の上田城跡公園に母親と子どもたち20人余がピクニックを兼ねて集まった。「安保関連法に反対するママの会信州」のメンバーら。持参した昼食を囲んで子育てなどの話をしていると、話題は混沌(こんとん)とする政治状況に移った。
 ママの会は東北信地方の母親らを中心に構成。戦争に巻き込まれる可能性が高まるとして安保法に反対している。昨夏の参院選県区では、当選した野党統一候補の民進新人を支援した。衆院選でも各地の選挙区で野党共闘が進むことを望んでいた。
 希望の公約の詳細は明らかになっていないが、安保法は必要との立場で、改憲議論にも前向き。改憲を目指す日本維新の会とも連携する方針だ。民進が希望に合流するとのニュースを見て、ママの会の杉崎美幸さん(42)=東御市=は「理念を曲げることになる。(野党共闘で)私たちと交わした約束はどうなってしまうのかと涙が出た」という。山本妙さん(41)=上田市=は、今回の衆院解散や野党再編の動きについて「国民を向いていない」と不満だ。自民、希望の争いが激化すれば、安保法に反対する自分たちの一票が「有効にならないのでは」と心配する。
 佐久市の国道141号交差点では1日、地域住民ら約40人が「市民の力で政治を変えよう」などと書かれたプラカードを掲げて街頭に立った。市民団体などでつくる「ピースアクション佐久」が数日前から各団体に参加を呼び掛けていた。
 参加者からは、安保法に反対し、憲法改正に慎重な野党の共闘を求める声が出た。ピースアクション佐久事務局の岩下和さん(70)=佐久市=は、自民、希望の対決構図になれば、選挙後には「容易に改憲に向かっていく」と指摘。「国民にとってすごく重要な選挙だ」と話した。
 参院選から1年余で一変した選挙構図。「憲法9条を守る県民過半数署名をすすめる会」などの団体は、県内の市民団体などに、4日に長野市内で開く意見交換会に参加するよう呼び掛けている。同会事務局長の山口光昭さん(78)=長野市=は「(公示が迫る中)何らかの結論を出さないといけない」。
 参院選で野党共闘を下支えした市民団体や個人の連絡組織「信州市民連合」で代表世話人を務めた、美術評論家で作家の松本猛さん(66)=安曇野市=は「今は状況を見ていくしかない」とし、野党再編の中で、リベラル系議員が結集することに期待した。


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