藤森選手に声援を送る姉の太田由美さん(手前)ら=12日午後0時42分、長和町の姫木コミュニティセンター
女子スロープスタイル決勝 滑走を終えて笑顔を見せる藤森由香選手。日本勢最高の9位に入った=平昌

藤森奮闘、姉ほろり 地元長和で住民ら応援

201802/13

 「これが最後」と決め4度目の五輪に挑む平昌(ピョンチャン)冬季五輪スノーボード女子の藤森由香選手(31)=アルビレックス新潟、東海大三高出。スロープスタイル決勝があった12日、地元の小県郡長和町ではパブリックビューイング(PV)が開かれ、祖母や姉、地元住民ら約50人がその姿を見守った。強風に悩まされ有力選手が次々と脱落する中、藤森選手は1回目の得点が生きて日本勢最高の9位に。住民らは健闘をたたえ、19日のビッグエア予選でのさらなる活躍を期待した。
 前日の予選中止に続き、この日も悪天候のため当初の開始予定時間が大きく遅れた。藤森選手は、現地から無料通信アプリLINE(ライン)でPV会場の町姫木コミュニティセンターを訪れた親しい住民に「強風で遅れてます!」と連絡するなど、古里への気遣いを見せた。
 藤森選手がスタートラインに立つと、住民らはスティックバルーンをたたきながら「由香ちゃん、頑張れ」と声を張り上げた。最前列では藤森選手の祖母知代子さん(90)=茅野市=と姉太田由美さん(33)=同=が応援。1回目の滑走が終わり、「本人もこれが最後のオリンピックと決めている」とのテレビ実況が流れると、由美さんは涙を浮かべた。
 もともとスノーボードクロスの選手で、初出場の06年トリノ五輪では7位の好成績を残した。だが、10年バンクーバー五輪では、直前の公式練習で転倒して本番を棄権。由美さんは「本人も滑れなくて泣き、私も悔しくて泣いた」と振り返る。14年ソチ五輪では22位と振るわなかった。種目を転向して臨んだ今回。苦労を重ねた妹の素晴らしい滑走を目の当たりにし、由美さんは最後は涙を隠さなかった。
 19日には最後の種目、ビッグエアの予選を迎える。由美さんは「由香は『不言実行』の人。ビッグエアも力を出し切り、悔いとけがのないように頑張ってほしい」と話した。