戸隠の“幻想” ソバ畑で夜間コンサート



 夜のソバ畑の中に浮かび上がる舞台―。上水内郡戸隠村豊岡の村そば畑展望苑で十一日夜、真っ白なソバの花の見ごろに合わせた「そば畑コンサート」が開かれた。心地よい初秋の風が吹き抜ける高原のソバ畑にシンセサイザーの幻想的な音色が響き渡り、カップルや家族連れなどが聴き入っていた。

 村内のそば店などでつくる戸隠そば祭り実行委員会が初めて企画し、同郡小川村在住の音楽家関口仁さんが演奏。畑のあぜ道に特設ステージを作り、シンセサイザーと和太鼓の音色を約一時間、響かせた。

 当初はソバ畑一帯をライトアップして花の白さを際立たせる計画だったが、照明が収穫前の生育に影響するとの指摘を受けて取り止めた。それでも満天の星空の下、ステージから漏れる明かりが花々をぼんやりと浮かび上がらせ、神秘的な雰囲気を醸し出していた。

 実行委員長の碓井正昭さん(55)は「ソバの花の美しさ、静かな戸隠の夜を今後もPRしていきたい」と話していた。

(1999年9月12日 信濃毎日新聞掲載)