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 信州大(本部・松本市)の研究者らでつくる信大震動調査グループは、2014年11月22日に県北部で起きた地震について、住民が感じた震度(体感震度)や被害に関するアンケートの報告書をまとめた。回答を基に震度分布図を作り、被害状況に関する地図も掲載。今後、大学ホームページなどで公表し、地域の防災力向上に役立ててもらう。

 14年12月〜15年3月、大町市や北安曇郡白馬村、小谷村、池田町、松川村、長野市、上水内郡小川村、飯綱町、信濃町で聞いた。体感震度や建物の構造、被害内容などを尋ね、2万6105人から回答を得た。体感震度については、6強が「はわないと動くことができない」、6弱が「立っていることが困難」と指標を示し、選んでもらった。

 木造家屋1階にいた人の体感震度を基に作った震度分布図では、建物被害が大きかった白馬村堀之内地区で震度6強が目立つ。小谷村の中谷川、土谷川流域でも震度6強の揺れがあったと分かる。これらの地域は、震源とされる「神城断層」の東側に位置することも示した。

 長野市鬼無里や中条、小川村などの山間部でも震度6強を感じた人がいた。長野盆地では犀川の南側で震度4、北側で震度5弱が多く、盆地の西縁で5強が点在。松本秀峰中等教育学校(松本市)校長で、グループ代表の小坂共栄・信大特任教授(地質学)は「地域で揺れの違いが出た理由を明らかにするため、今後は場所ごとに地盤を調べたい」とする。

 建物の構造別の震度分布図、被害の有無、種類も地図にして掲載。揺れの様子や被害、地震を経験した感想、要望の記述も載せた。小坂特任教授は「地震が起きた時、そこにいた人は何を感じたか。参考にして、防災力向上に役立ててもらいたい」と話している。

2017年4月 6日掲載

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