信毎 Housing Station
基準地価、下落率6年連続縮小 住宅地の上昇31地点
2016年9月21日(水)

 20日に県が発表した県内の基準地価(7月1日時点)は、住宅地の平均価格の変動率が前年比マイナス1・3%、商業地がマイナス2・1%となり、下落率はともに6年連続で縮小した。住宅地は前年と比較可能な272地点のうち、松本市などの31地点が上昇し、前年の19地点から大幅増。一方、下落幅が大きい地点もあり、「二極化」が進む。JR東海が2027年の開業を目指すリニア中央新幹線の県内駅が計画される飯田市では、下落に歯止めがかかる傾向がある。

 林地を除いた全用途の平均変動率は前年比マイナス1・6%。減少幅は前年から0・3ポイント縮小したが、20年連続で下落。県地域振興課は「上昇や横ばいの地点は多くなったが、中山間地ではいまだに下落率が高い」とする。

 住宅地の平均価格は、1平方メートル当たり2万5300円。このうち、上昇したのは松本市が15地点、長野市と北佐久郡軽井沢町がそれぞれ6地点、塩尻市2地点など。最高価格地点は2年連続で軽井沢町の「旧軽井沢 別荘地」で1平方メートル当たり8万7600円。

 中信地方で堅調な動きが目立つことについて、県の地価調査を担う鑑定評価員の茅野武弘代表幹事は「学校やスーパーなど各種施設へのアクセスが良く、利便性に優れている。需要がある半面、供給は少なく、価格が上向きやすい」と話している。

 飯田市の住宅地(14地点)は、リニア県内駅の建設予定地に近い上郷飯沼など4地点で前年と横ばい。前年は全ての継続調査地点で下落していた。

 商業地の平均価格は1平方メートル当たり5万5千円。平均変動率(前年比マイナス2・1%)は前年から0・4ポイント縮小した。前年から上昇したのは軽井沢町の1地点で、長野市の8地点、松本、塩尻両市の3地点など19地点が横ばいだった。最高価格地点は長野市の「長野駅前 浪やビル」の1平方メートル当たり35万6千円で前年と同価格だった。

 外国人に人気がある北安曇郡白馬村や下高井郡野沢温泉村では、一部に外国人による土地取引の例があるものの、地価は上昇していない。

 県は今回、林地4地点を含む77市町村の399地点で調査を実施。調査地点を変えずに継続した住宅地は272地点、商業地は109地点、工業地は11地点だった。

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