政府の地震調査委員会が23日まとめた「地震動予測地図」は、東北信の一部を除く県内が、今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる可能性が高いことを示した。ただ、同委員会が続けてきた活断層評価の集大成ともいえるだけに、各自治体の防災担当者は冷静に受け止め、対策の大きな変更は考えていない。
2002年に東海地震の防災対策強化地域に編入され、同地震が発生すると震度6弱の激しい揺れが想定される諏訪市。予測地図に市防災係は「防災対策に一層の努力が求められる」と気を引き締める。
同市は現在、各施設の構造や建築年などを調べ直しており、震災時に使用できる建築物かどうかを確認した上で、民間施設も含めて避難所の指定を見直す考え。ケーブルテレビを活用した災害情報相互通報システムの運用も4月から始まる。
飯田市交通防災課は「東海地震は来るものと想定」して、地域防災計画を見直しており、05年中に新計画をまとめる方針だ。また、飯田下伊那18市町村などでつくる「飯伊地域東海地震等対策推進協議会」はこのほど、地震で集落が孤立した場合の情報収集方法について検討する部会を発足。今秋に一次報告会を行う予定だ。
伊那市の担当職員は「予測地図によって、市の防災施策を変更する必要はなさそう」とするものの、「啓発資料として分かりやすい」という。
松本市防災課も「不気味だが、特に驚きはない」との受け止め。4月1日に合併する周辺4村の防災計画を見直し、9月に夜間防災訓練、来年1月には被災状況を具体的に想定する図上訓練を行う予定。同課は「20%の確率を『低い』と思うかもしれないが、火災に遭う確率の10倍。備えを呼び掛けたい」と話した。
独自の被害想定や「防災ハンドブック」「避難所マニュアル策定指針」をまとめ、各地で防災講演会を開いている県も、予測地図によって対策の強化は考えていない。県危機管理・消防防災課は「地図を関係自治体の担当者に電子メールで送りたい」とするにとどまった。
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