6月末の記者室退去は変わらず 知事が答弁


 六月県会一般質問で二十七日、「脱・記者クラブ」宣言による記者室の廃止・改装について「三千八十万円余を計上する無駄遣いは許されるのか」との質問があった。しかし、田中知事は「多くの県民益をもたらし、開かれた表現活動を保障する」と述べ、あくまで六月末で記者室を廃止する考えを示した。

 知事は記者室廃止後、「表現者」のために百席もの座席を備えた施設に改修するなどとし、補正予算案に費用を計上。下崎保氏(県政会)は「記者クラブと協議して進めるべきだ。便宜供与がけしからんなら、応分の負担を求めればいい」とただした。これに対し、知事は「(宣言後)一カ月以上にわたって、(退去問題で)ご異議やご提案はいただけなかった」と答えた。

 長野県政記者クラブ(信濃毎日新聞社など十六社)は宣言を受けて、その中で、記者クラブ主催だった知事定例記者会見を県主催に変える方針を出したことへの「抗議と申し入れ」や、新たな広報態勢が不明確などとする申し入れを知事あてに提出している。さらに、二十一日には、宣言に対し、「何の意見交換もないまま一方的に出された。報道の役割を正しく評価していない」として協議を求める見解も提出したが、知事はこれらには一切触れなかった。

(2001年6月28日 信濃毎日新聞掲載)