知事旅費返還訴訟 私用の中身と時間 示さぬ準備書面


 松本市などの住民が、田中康夫知事の私用も兼ねた出張の旅費に公金を充てるのは過剰な費用精算などとして、知事を相手に、出張旅費合わせて百三十万円余の返還を知事自身に命じるよう求めた二つの住民訴訟(辻次郎裁判長)の第二回口頭弁論は二十四日、長野地裁で開いた。

 住民側が釈明を求めていた、出張中の公務と私用の割合について、知事側は「旅費を算定する上で無関係」として、私用の中身や時間は示さない準備書面を提出した。

 準備書面で知事側は、公務の内容は示したものの、私用については「分かる範囲」として実際の発着日のみ記載。「服務に関する規定が適用されない特別職は、私的行動の具体的内容やその時間の長短等の事情は旅費の金額等には影響を及ぼさない」と主張した。

 住民側は「公務の事情の概観しか理解できない」として、私用の内容や時間について再度釈明を求める準備書面を提出。知事秘書の旅行命令票と知事秘書の手帳、県作成の知事日程の証拠提出も求めた。次回は来年三月二十五日。

(2004年12月24日 信濃毎日新聞掲載)