2月県会 知事提案説明の要旨
2月21日(木)
掲載
私たちは地域の将来を考える上で重要な新しい課題に直面しています。 都市と地方の、あるいは持てる者と持たざる者との「格差の拡大」の問題や、中山間地域での担い手の高齢化による農林業の衰退、それに伴う国土保全機能の低下、脈々と受け継がれてきた伝統文化の継承の困難化など、地域の魅力や活力の減少が危惧(きぐ)されています。 これからの県づくりは、時代の潮流をしっかりと見極め、県民と県づくりの方向性を共有し、自助・共助・公助による「県民の総合力」で進めることが不可欠です。 昨年12月、「みんなで長野県のあらまほしき姿を描く」を合言葉に、今後5年間の道標(みちしるべ)となる中期総合計画を策定しました。2008年度当初予算案においては、厳しい財政状況の下、「選択と集中」により限られた財源を重点的に配分し、計画を着実に推進するための種をまいたところです。 県民の命に直結する医師の確保、北陸新幹線長野以北の建設に伴う並行在来線の維持、県民の悲願であるリニア中央新幹線のBルートによる早期実現、地域生活に不可欠な公共交通ネットワークの維持など、直面する重要課題にも適切に対応していきます。 昨年12月には「中小企業等緊急支援連絡会議」を設置し、原油・原材料価格の高騰などで厳しい経営を強いられている中小企業への緊急対策も実施しました。県議会や市町村、経済団体などと強く要請している道路特定財源の暫定税率の維持や、医師確保対策などに関しては、国会において関連法案などが速やかに成立することを切望します。 地方財政計画では、地方一般財源総額が前年度比1・1%増額され、臨時財政対策債を合わせた実質的な地方交付税が約4000億円増額となるなど一定の配慮がなされました。しかし、法人事業税の一部国税化が新たに盛り込まれたことは、地方分権の考え方に逆行するものです。地方消費税の充実や、安定した行財政運営に必要な交付税の所要額確保などを強く要請していきます。 08年度の県財政については、景気の足取りの弱さから、これまで増収基調にあった法人関係税の伸びが抑えられ、地方交付税も大幅な減額が見込まれます。社会保障関係経費や「団塊の世代」の職員の退職手当増など、厳しい状況が続いています。 08年度予算案はこのような情勢を踏まえ、中期総合計画を着実に推進し、喫緊の課題に迅速、的確に対応するとともに、行財政改革プランに沿って財政の健全化を一層推進することを基本に編成しました。 医師確保対策をはじめ、森林づくり県民税を活用した里山などの森林づくり、「観光立県長野」の再興などに積極的に取り組みます。公共事業費・県単独事業費については、事業の必要性や緊急性を十分検証した上で、合わせて前年度比100・3%の事業量を確保、県民生活に身近な施設整備も計画的に実施することとしました。 依然、基金に頼らざるを得ない状況とはいえ、歳入の確保や事業見直しなどにより、07年度に比べ基金の取崩額を縮減するとともに、普通会計ベースの県債残高を前年度から173億円減少させるなど、財政の健全化にも十分意を用いています。
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