表彰式

知りたかった! 伝えたかった!

「第12回長野県こども新聞コンクール」(信濃毎日新聞社、信濃毎日新聞販売店会主催)が、県内の小学生を対象に行われました。過去最多の1万2056点の応募がありました。6地区ごとの審査会で選ばれた135点が最終審査に進み、優秀賞15点、 奨励賞30点が決まりました。大人へのインタビューに挑戦したり、資料を調べたりしたことをもとにまとめています。見出しや記事の置き方が工夫してあり、みんなに知ってほしいという強い思いが伝わってきます。


地附山新聞
長野市・城山小5年
市川 雄一(ゆういち)さん
地附山新聞

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災害後26年、今を紹介

「クラスの親子レクリエーションで地附山に登り、26年前に地滑りがあったことを知りました。今は地元の愛護会がトレッキングコースや看板を整備してきれいになっています。宇宙から地滑りを監視するシステムやヤッホーポイントなど、見どころを写真と一緒に紹介しました」

先生のひとこと

 トレッキングコースの絵図が目を引き、地附山の今を効果的に伝えられています。

守れ水源の森林新聞
佐久市・岩村田小5年
橋部 綾野(あやの)さん
地附山新聞

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水源を守るためには

「蛇口をひねれば当たり前に飲める水のことを知ろうと、水を守る活動をしている人たち6人ほどに取材しました。カナダで水を売る会社が一つの町を買い取って川の水を枯らしてしまったという話が一番驚きです。私たちも水源を守るために頑張らなければならないと思いました」

先生のひとこと

 水を取り巻く状況を、水源や水に関わる人の様子など多面的に記事に表しています。

優秀賞 1,2年の部

昔の生活新聞
長野市・裾花小2年
沖田 蒼(そう)さん
昔の生活新聞

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戦争中の話を聞けた

「昔の生活が知りたくて、夏休みに飯田市のひいおじいさんとひいおばあさんに取材しました。戦争中は近所の人と食べ物を分け合ったと聞き、自分も周りの人たちと助け合いたいと思いました。学校も、川で水泳したり、お昼が毎日お弁当だったり、今と違うことが分かりました」

先生のひとこと

 ひいおじいさん、ひいおばあさんからの取材に自分の予想を加えたところが工夫されています。

す(わ)ゴイ新聞
岡谷市・岡谷小2年
五味 慎和(しんわ)さん
す(わ)ゴイ新聞

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大きなコイに驚いた

「諏訪湖に家が浮かんでいるので不思議に思い、調べました。それはコイのいけすでした。世話をしている人に見せてもらい、話を聞きました。コイが大きくて驚きました。みんなが食べなくなって、いけすは減ったそうです。僕は食べてみたい。コイがいる諏訪湖を大切にしたいです」

先生のひとこと

 「だれの家?」という見出しが、読み手を引きつけ、効果的に表されています。

優秀賞 3,4年の部

長野電鉄屋代線新聞
長野市・篠ノ井西小3年
酒井 毬杏(まりあ)さん
長野電鉄屋代線新聞

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電車なくなると困る

「松代のおばあちゃんの家に行くと屋代線を見ます。廃線にしてほしくないと思って取材しました。電車がなくなると困る、寂しいという人がいました。屋代線に乗って出掛けるツアーがあったら、たくさんの人が乗ると思います。大人の言葉を簡単にして載せるのが難しかったです」

先生のひとこと

 自分で屋代線に乗って、いろいろな人の声を聞き、その思いを記事にして伝えられました。

山の仕事新聞
佐久穂町・八千穂小3年
前田 望乃花(ほのか)さん
山の仕事新聞

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林業の大切さ知って

「お父さんが林業をしていて、仕事で使うブルドーザーに乗せてもらったりして楽しかったので新聞にまとめました。私は木を切ることは自然を壊すことだと思っていましたが、手入れをするのは良いことなのだと分かりました。いろんな人に、林業が大切だと知ってほしいです」

先生のひとこと

 写真や絵などを効果的に配置しながら、林業の仕事の様子を伝えています。

軽井沢地産地消新聞
軽井沢町・軽井沢東部小4年
押金 こよみさん
軽井沢地産地消新聞

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スーパーでも調べた

「給食で知った『地産地消』について調べて新聞を作りました。ニンニクを作るお父さんの友だちに話を聞き、スーパーに置いてある野菜の調査もしました。紙にうまくまとめるのに苦労しました。レイアウトを考え、何度も書き直して完成したので受賞はとてもうれしいです」

先生のひとこと

 軽井沢産の野菜の記事がすっきりと割り付けされ、読みやすい構成になっています。

ポイ捨てゴミは減ったのか?新聞
佐久市・岩村田小4年
丸山 覚(さとる)さん
ポイ捨てゴミは減ったのか?新聞

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ポイ捨てはまだある

「佐久市のポイ捨て防止条例で、4月に罰金が科されてからゴミが減ったのかなと思い、月1回、家から学校までの約2キロでゴミ拾いをして調べました。平均31%減ったと分かりましたが、まだたばこの吸い殻などポイ捨てがあります。条例だけでなく啓発活動も大切だと思います」

先生のひとこと

 1年間続けたゴミ拾い活動が、記事の表現の力強さにつながり、それが伝わってきます。

ぼくの町のスゴイ人新聞
駒ケ根市・赤穂南小4年
中嶋 健瑠(たける)さん
ぼくの町のスゴイ人新聞

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ものを大切にする人

「食品トレーなどごみになってしまうものに手をかけ、建物や飛行機などの作品に生まれ変わらせる小沢啓十さんのことを多くの人に知ってほしくて新聞を作りました。ものを大切にする気持ちを教えてもらい、うれしかったです。読む人が分かりやすいよう、写真の配置を工夫しました」

先生のひとこと

 自分が憧れる人の作品作りの様子や人柄など、じっくり取材してまとめています。


優秀賞 5,6年の部

わたしのまちの納豆屋さん新聞
長野市・通明小5年
隈崎 清夏(さやか)さん
わたしのまちの納豆屋さん新聞

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工場は豆のいい匂い

「納豆が大好きなので、全国の鑑評会で2度も最優秀賞に選ばれた近所の納豆屋さんを取材しました。工場は大豆のいい匂いがしました。東日本大震災の直後、タレや容器が手に入らなかったけれど、お客さんに納豆を届けるため頑張ったと聞き、味も心も日本一だと思いました」

先生のひとこと

 社長さんの声や製造過程、納豆の特徴について取材し、好きな納豆のよさを伝えています。

出版社に潜入新聞
上田市・清明小6年
小山 奈乃実(なのみ)さん
出版社に潜入新聞

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漫画家になるのが夢

「漫画家になるのが夢なので、東京の出版社2社へ取材に行きました。編集部で話を聞いたり実際に使う漫画の原稿を見たりして、漫画雑誌が発売されるまでを追いました。さまざまなことに興味を持って生活することが漫画家の財産になると聞いたので、実践していきたいです」

先生のひとこと

 出版社での取材で知った驚きを記事にして、吹き出しを効果的に用いています。

みんなで守ろう!大切な命
佐久穂町・佐久西小6年
島田 麻未(あさみ)さん
みんなで守ろう!大切な命

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犬捨てる人が減れば

「テレビで犬の殺処分について取り上げていたのを見て調べ始めました。保健所では、殺処分前の犬が『助けて』と鳴いているように感じてとても悲しかった。伝えたいことが多くて、紙面にまとめるのが大変でした。この新聞を見て、少しでも犬を捨てる人が減るといいなと思います」

先生のひとこと

 保健所や犬等管理所など多くの場所へ取材に出かけ、新聞を作るまでの努力が伝わってきます。

戦争時代の小学校新聞
伊那市・伊那東小6年
松下 侑樹(ゆうき)さん
戦争時代の小学校新聞

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今の普通がごちそう

「ひいおじいちゃんが戦争中に小学校の先生をしていたので、興味を持って調べました。ひいおじいちゃんの家にあった戦争中の子どもたちの写真を載せました。おじいちゃんたちにもインタビューをして、米や砂糖など今では普通のものがごちそうだったと知って、びっくりしました」

先生のひとこと

 写真が、インタビューや資料によって調べた記事を引き立てる構成になっています。

太陽光新聞
岡谷市・田中小5年
浜 秀人(しゅうと)さん
太陽光新聞

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ソーラー発電 興味を

「大震災で電気が足りないという話を聞いた後、自分の家にソーラーパネルが付いたので太陽光発電について調べてみました。太陽光のパワーはすごいです。工夫したのは時間別などの発電量の違いをグラフにしたこと。読んだ人が興味を持ち、パネルを付けてくれたらうれしいです」

先生のひとこと

 太陽光発電の実際を調べ、今関心が集まっているエネルギーについて発信しています。

おシャシャのシャン!新聞
松川町・松川北小6年
岡部 琴(こと)さん
おシャシャのシャン!新聞

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300年続く大鹿歌舞伎

「大鹿歌舞伎は、映画になったし、国語で狂言を学んだので興味を持ちました。本で調べたり、詳しい人に聞いたりしてまとめました。約300年前から続いていることにびっくりしました。これからもずっと続けてほしいです。まだ公演を見たことがないので、見に行きたいです」

先生のひとこと

 大鹿歌舞伎の歴史や関係者の取材をもとに、そのよさ、素晴らしさ整理してまとめています。

【奨励賞の作品】【入選作品一覧】

審査を終えて 課題決め、解決する力伸ばして

県教育委員会教学指導課 野村 修治さん

 本年度は、これまでで一番多い1万2056点の応募があり、完成度の高い充実した作品が多く集まりました。新聞作りに関心を持つ子どもたちが増えていることを感じます。

 入選作品をはじめ多くの作品が、体験したり、興味を持ったりしたことなどがきっかけとなって新聞が作られています。入選作品は、取材でつかんだ事実や、体験したことの感動などを効果的にまとめるため、読者を引きつける色や大きさを変えた見出し、記事の内容を具体的にする写真や絵図、読者がわくわくする印象的な言葉などの工夫がされています。

 また、伝えたいことのもととなる取材、伝わりやすい記事の順序や配置、記事の内容や量など、計画性を持ち新聞が作られており、熱心な様子が作品より伝わってきました。

 新聞を作ることは、目的に合わせて必要なことを調べたり、伝えたい内容に合った文章を作ったりする経験ができ、書く力や話す力を伸ばします。また、伝えたいことを決めたり、取材したりする中で、自分で課題を決めて物事を解決していく力も伸ばします。新聞作りを通して、自分をより一層伸ばしていってほしいと思います。