TOP2017年09月大きなうろこ、松本城の鯱瓦 発掘調査で破片出土
松本城の南外堀の試掘中に出土した鯱瓦。うろこ模様が確認できる

 松本城の南・西外堀の復元に向けて松本市教育委員会が進めている発掘調査で、城の天守や櫓(やぐら)などに付いていたとみられる鯱瓦(しゃちがわら)の破片が出土した。現存する松本城の鯱瓦は現在の天守にあるものと、1881(明治14)年に南西隅櫓(みなみにしすみやぐら)を取り壊した際に取り外されたものだけで、発掘調査で出土したのは初めて。年代やどこに付いていたかは不明だが、市教委は今後の調査で城の歴史を解明する手掛かりになるのではと期待している。

 市教委は7月中旬から、南外堀の位置や土塁の範囲などを調べる試掘を実施中。破片が見つかったのは南西隅櫓と南隅櫓があった場所の間の地中約1メートル。土塁や櫓などを堀側に崩して埋めた明治・大正期の層という。

 破片の大きさは縦8センチ、横15センチ、厚さ2・5センチ。鯱瓦の胸の部分とみられる。市立博物館に展示保管されている南西隅櫓の鯱瓦(高さ96センチ、幅65センチ、奥行き34センチ)と似ており、うろこの模様や「胸びれ」を差し込むとみられる穴の一部が確認できる。鯱瓦は天守や櫓、門などの上に火よけのために載せるのが一般的。市教委の竹内靖長南・西外堀整備担当係長は「建物の象徴的な存在。年代の特定などは研究課題だが、特殊な物なので市民の皆さんにお知らせしたい」と言う。

 市教委は23日午前10時半から、松本城公園南西の発掘調査現場で説明会を開く予定。明治以降にあった旧制松本中学校(現松本深志高校)の石の階段や、トンボをあしらったボタンなども見つかっており、併せて紹介する。雨天中止。問い合わせは市教委文化財課(電話0263・34・3292)へ。

2017年9月16日掲載