長野県のニュース

民進党代表選 目指す姿を示す機会に

 民進党代表選は蓮舫代表代行と前原誠司元外相を軸に争われることになった。

 党発足後、初めての代表選だ。野党第1党として巨大与党にどう対抗するか、目指す姿を有権者に示す機会にしてもらいたい。

 岡田克也代表の任期満了に伴う選挙である。9月2日に告示、15日の臨時党大会で新代表を選出する。参院選で「改憲勢力による3分の2議席」を阻止できなかった岡田氏は7月末、立候補しない意向を表明していた。

 岡田氏の事実上の後継と目される蓮舫氏は今月上旬に立候補を表明した。記者会見で「代表選を政権選択(選挙へ)のスタートにする」と決意を示している。所属するグループの野田佳彦前首相や旧民社党、リベラル系の各グループから支援を受ける。

 非主流派の前原氏はきのう正式に表明した。「私も旧民主党政権が国民の落胆と失望を招いた戦犯の一人だ。深い反省に立ち、身に染みて分かっている人間が中心となり、政権を目指すべきだと考えた」と述べている。

 旧民主党の政権転落後、党勢は低迷したままだ。今月集計した6月6日時点の党員・サポーター登録総数は24万2907人で、目標の30万人を大きく下回る。合流前の民主・維新両党の単純合計から3万人近く減った。

 安倍晋三首相の下、国政選挙は与党が圧勝を重ねている。野党は特定秘密保護法や安全保障関連法の制定など政権の独走を止めることができずにきた。政治に緊張感をもたらすには、政権に批判的な民意の受け皿になれる野党の存在が欠かせない。

 論戦を通じ、党の理念や政策を鮮明にする必要がある。

 一つには、安倍政権が目指す改憲への対応だ。蓮舫氏は「9条は絶対に守る」とした上で憲法審査会への参加や党内論議に積極姿勢を示す。9条や緊急事態条項について「議論する余地はある」とする前原氏は、会見で「最優先課題とは思っていない」とした。

 党内は保守系や旧維新出身者らが改憲に前向き、リベラル系は慎重で、主張に開きがある。党として見解をどう取りまとめるか、代表選で掘り下げるべき点だ。

 共産党を含む野党共闘も焦点になる。蓮舫氏は「基本的枠組みは維持しつつ検討を必要とする」としている。前原氏は「しっかり基本政策の旗を立て、協力できるところと協力する」とした。衆院選と参院選では事情が異なる。考え方をそれぞれ詳しく聞きたい。

(8月27日)

最近の社説