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下宿の一室に古本店 松本の信大生「本通した出会い期待」

さまざまなジャンルの本が並ぶおんせんブックスで話す越智さん。左のスペースが越智さんが作業する「番台」ださまざまなジャンルの本が並ぶおんせんブックスで話す越智さん。左のスペースが越智さんが作業する「番台」だ
 信州大経済学部4年の越智風花さん(22)が、長野県松本市浅間温泉の下宿先の一室で古本店「おんせんブックス」を開いている。本に関わる仕事に就くのが夢で「まずは挑戦してみよう」と、この春オープンさせた。18日に松本市街地で開く「まつもと一箱古本市」の実行委員長も務める。準備に追われながらも、本を通した新しい出会いに期待している。

 おんせんブックスは、昨年8月に入居した下宿「篶竹(すずたけ)荘」の6畳の一室。手作りの本棚に知人らから提供してもらった小説やエッセー、長野県に関する本などを並べた。押し入れには、越智さんが座って会計などの事務をする「番台」を設けた。営業は毎週木曜日の午後3〜8時。それ以外は不定期だ。

 愛媛県今治市出身。両親が読書好きで、「子どもの頃から本が身近な存在だった」という。まずは出版社などに就職し、その後に本屋を開店しようと考えていたが、下宿の大家らに夢を話したところ、空き部屋を貸してもらえることになった。不安もあったが開店に踏み切った。

 授業やアルバイトがあり、基本的に週1回の「無理のない範囲」で営業する。「全てが未知の経験だが、本を通して人の新しい面を知ることができ、世界が広がった」と越智さん。来春に大学を卒業予定だが、おんせんブックスを続けていきたいと考えている。

 自分が選んだお薦めの本など箱一つ分の古本を持ち寄って販売、交流する「まつもと一箱古本市」は、市民有志らでつくる実行委員会が昨年9月に初めて開催。越智さんは本を持ち寄る参加者(出店者)の1人だった。今年の古本市では「一箱古本市を松本で継続させ、定着させたい」と自ら実行委員長になった。

 18日午前10時〜午後4時、松本城大手門枡形跡広場で開く。持ち寄る本の種類は自由。出店者が「ほっとできる」と感じる本を最低1冊入れる。好きな本の書評を発表する「ビブリオバトル(書評合戦)」、ブックカバーや本棚などクラフト作品の販売、ジャズ演奏などもある。

 越智さんは「本や人との新しい出会いや関わり方を楽しんでほしい」と話している。一箱古本市の出店料は1200円。書評合戦の参加者も募っている。問い合わせは越智さん(電話080・3168・3666)へ。

(9月1日)

長野県のニュース(9月1日)