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大地震想定、情報を共有 県、システム活用「牛伏寺」訓練

映像モニターやパソコンで県防災情報システムの情報を確認する県職員ら=1日、県庁映像モニターやパソコンで県防災情報システムの情報を確認する県職員ら=1日、県庁
 「防災の日」の1日、県内を縦断する糸魚川―静岡構造線断層帯のうち牛伏寺断層(松本市―塩尻市)による大規模地震発生を想定した県の地震総合防災訓練が長野市の県庁であった。県職員や自衛隊、輸送や鉄道の事業者など計約220人が参加。4月に運用を始めた「県防災情報システム」を同訓練では初めて使い、入念に対応を確認した。

 午前8時ごろ県中部を震源とするマグニチュード(M)8・0の地震が発生し、松本市で震度7、諏訪市や塩尻市など8市町村で震度6強、長野市や上田市など17市町村で震度6弱を観測したと想定。松本市を中心に多数の死傷者が出て、道路の通行止めや鉄道の運行停止、孤立集落発生が相次いでいる―とした。

 県防災情報システムは、市町村や県現地機関、関係企業からの情報をインターネット上で集約する仕組み。訓練では市町村役の県職員やJR東日本などが、建物倒壊や列車脱線といった情報を次々と入力。県庁の災害対策本部室の映像モニター、パソコンで映し出された。参加者は物資輸送や医療などの担当に分かれ、システムから得た情報を基に対応を確認した。

 4月の熊本地震では物資配送が滞ったことから、JR篠ノ井線で列車が停止して乗客が冠着駅(東筑摩郡筑北村)に避難し、食糧支援が必要―とも想定。「松本市の備蓄食料は市内で配るのに手いっぱい。北信地方からヘリコプターで輸送しよう」など、細かく対応を検討した。

 野池明登・県危機管理監兼危機管理部長は「防災情報システムでは膨大な紙でのやりとりが不要で、県や関係機関が一括して共有できた。習熟度を高めたい」と述べた。

 県地震総合防災訓練は、近年は南海トラフ巨大地震を想定してきたが、政府の長期評価見直しで糸魚川―静岡構造線断層帯の地震発生確率が「Sランク(高い)」に該当する見通しとなったことを受け、想定を変更した。

(9月1日)

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