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樹脂と金属併用「型」成形 スワニー新サービス開始

「ハイブリッドモールド・システム」で作ったクリップと樹脂製、アルミ製の型を手にする橋爪社長「ハイブリッドモールド・システム」で作ったクリップと樹脂製、アルミ製の型を手にする橋爪社長
 設計会社のスワニー(伊那市)は、樹脂製と金属製の型を組み合わせた成形法「ハイブリッドモールド・システム」を開発し、受注を始めた。ともに金属製の型を使うより割安で、デザインの自由度が高く、樹脂製の型だけを使うより量産性に優れるのが特長。ノベルティ(販売促進用景品)や玩具など「多品種のちょっとした量産」(橋爪良博社長)の需要を掘り起こす。

 プラスチックの部品などは通常、射出成形機に2個の金型を取り付け、金型を重ねた隙間に溶かした樹脂を注入して成形する。同社はこれまでに、3Dプリンターを使って耐久性のある樹脂で型を造形し、射出成形機で量産品を試作する「デジタルモールド」と呼ぶ技術を開発。ただ樹脂の型は通常の金型と比べて耐久性が劣るため、数十個を成形すると形状が崩れ、量産には向かなかった。

 橋爪社長は「3Dプリンターで全てを作ろうとせず、従来技術と合わせて『いいとこ取り』をすれば良い」と発案。顧客の要望やデザインに合わせて樹脂とアルミの型を組み合わせる手法を考案した。

 1セットの金型のうち、精巧なデザインなどが必要な部分は3Dプリンターで造形した樹脂製の型、丈夫さが求められるベース部分は自社の加工機で切削したアルミ製の型を使用。橋爪社長によると、アルミ製は樹脂製と比べて冷めやすいため、成形品が固まりやすい。このため、ともに樹脂の型と比べて生産性は3倍ほどに上がるとする。

 円形のクリップを作る場合は、模様や文字といった細かい成形が必要な面は樹脂の型、もう一方はアルミの型を使う―といった方法を想定。両方が金型の場合と比べて、型を作るコストは6分の1以下になると見込む。橋爪社長は「通常の金型を最初から作るのに比べて期間、コストとも相当抑えられる。数百個単位で十分な量産需要は結構あり、起業間もない事業者も挑戦のハードルが下がる」としている。

(9月2日)

長野県のニュース(9月2日)