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県森林税、3分の1使われず 15年度執行4億円余に急減

 里山での森林整備のため、県民税に1人当たり年間500円を上乗せ徴収している県森林づくり県民税(森林税)の2015年度執行額が、収入(6億6300万円)の約3分の2に当たる4億3900万円にとどまったことが6日、分かった。執行額は、導入初年度を除く09年度以降で最少。徴収した森林税の3分の1が使われなかったことになる。

 県林務部が同日、長野市内で開いた森林税活用事業を検証する「みんなで支える森林づくり県民会議」(座長・植木達人信州大農学部教授)の本年度初会合で報告した。積み立てたまま使われていない基金残高は15年度末で前年度比2億2300万円増の3億4200万円となった。

 15年度の森林税執行額は、14年度(6億3500万円)と比べ3割余の大幅減。森林税の活用事業は13事業あり、このうち、切った木を山に放置する「切り捨て間伐」への補助の執行額は2億5400万円と前年度比4割余減となった。同部によると、森林整備は切り捨て間伐から、林業事業者が運び出して活用する「搬出間伐」へ移行しており、森林税を活用していない国庫補助事業が充てられているという。

 森林所有者が細かく分かれたり、所在不明だったりと間伐に向けた同意が取りづらい箇所が多く残っているとし、同意を得る「集約化」への補助の執行額は7割余減の約900万円だった。

 執行額の大幅減について林務部は、15年1月に県が公表した大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件を受け、大北地域などで森林整備が滞ったことも影響したとしている。ただ「原因がしっかりつかめていない」とも説明し、さらに分析を進めるとした。

 森林税は村井仁前知事が08〜12年度を課税期間として導入。阿部守一知事が13〜17年度の継続を決めた。県はさらに継続するかは「白紙」(林務部)とし、次回以降のみんなで支える森林づくり県民会議や、県地方税制研究会の意見を聞きながら検討する。

(9月7日)

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