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アオスジアゲハ成長見えた 飯田、幼虫やさなぎの姿確認

井原さん宅の庭先に飛来し(右上から時計回りに)卵、幼虫、さなぎの姿が確認されたアオスジアゲハ(左上)=飯田市上郷黒田井原さん宅の庭先に飛来し(右上から時計回りに)卵、幼虫、さなぎの姿が確認されたアオスジアゲハ(左上)=飯田市上郷黒田
 飯田市上郷黒田の井原道夫さん(76)が自宅の庭先で南方系のチョウ、アオスジアゲハ(アゲハチョウ科)の飛来と産卵、羽化などを確認し、日々観察を続けている。日本鱗翅(りんし)学会信越支部長の井原さんによると、アオスジアゲハは九州、四国、本州沿岸の温暖な場所に分布。県内では下伊那郡天龍村で定着が確認されているが数は少なく、飛来を目撃できても幼虫やさなぎが見られるのは珍しいという。

 7月30日、玄関先にある高さ約8メートルのクスノキ周辺を舞うアオスジアゲハを見つけた。8月7日に葉の数カ所に若齢幼虫と卵を、14日にさなぎを、28日に羽化を相次いで確認。今月5日には実際に成虫の雌1匹が卵を産んでいる姿を観察した。

 井原さんは1972(昭和47)年2月末に天龍村中井侍で初めて越冬したさなぎを発見し、県南での定着を確認した。「愛知県や静岡県などから天竜川沿いに北上したのではないか」と推測。2003年に自宅庭にアオスジアゲハの食草であるクスノキを植えると、その翌年に産卵を確認。09年にはさなぎが越冬し、春先に羽化したこともある。

 6日時点で10個の卵と8匹のさなぎを確認。「温暖化の影響で分布を広げているのか、これだけ多く見つけたのは初めて。今年は越冬の可能性もありそう」と井原さん。葉と同化して見えるさなぎを見失わないように木の枝に印を付けたり、幼虫が天敵のハチに食べられないように見守っている。

(9月7日)

長野県のニュース(9月7日)