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トンネル掘削、年明けにも JR東海、大鹿でリニア説明会

 JR東海は7日夜、2027年の東京(品川)―名古屋間開業を目指すリニア中央新幹線で、南アルプストンネル(山梨、静岡、長野計約25キロ)の長野工区(約8・4キロ)に関する工事説明会を下伊那郡大鹿村で開いた。説明や配布資料によると、南アトンネル掘削に直結する作業用トンネル坑口(非常口)の準備工事を今秋の中ごろから始める考え。作業用トンネルの掘削開始は17年初めごろ、トンネル本坑や地質調査などの先進坑掘削は18年初めごろになるとしている。

 リニア沿線での工事説明会は南アトンネルの山梨県側の同県早川町、ターミナル駅のある東京都品川区、名古屋市に次ぎ、長野県内では初めて。JRは今後、村内4地区で説明会を開き「住民理解」が得られたと判断すれば工事を始める考えだが、建設に反対の住民との距離は縮まっておらず難航も予想される。

 説明会は村交流センターで午後7時に始まり、約3時間半に及んだ。出席した約130人の住民らに対し、JR側は工事の日程案や具体的な工事内容、自然や生活環境への影響対策などを説明した。

 南アトンネルと、大鹿村側から掘削する伊那山地トンネルの非常口4カ所から出た残土計約300万立方メートルのほとんどはいったん村内に仮置きし、下伊那郡松川町方面と結ぶ県道松川インター大鹿線の改良工事をおおむね終えた19年度初めから25年度半ばごろまで村外に運搬する。

 残土運搬車両などは最大で1736〜1350台が通行する。JRは南アトンネルの掘削工事は24時間、残土運搬は日中に行い、ともに週6日間稼働すると説明した。

 JRの8月のリニア関連工事説明会や残土処分に関する対応や説明を巡り一部の住民はJR側に不信感を強めており、この日の質疑応答でも「住民理解が得られていないのではないか」との声が噴出。まだ残土の処分地も決定していない段階でリニア本体の工事に着手するJR側の考え方にも異論が出た。

 説明会終了後、JR東海の沢田尚夫・中央新幹線建設部担当部長は「きょうの説明会を通じて、理解が進んだと考えている」との認識を強調した。

(9月8日)

長野県のニュース(9月8日)