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県、航空機産業の推進会議 産学官で振興ビジョン実現へ

 5月に公表した県航空機産業振興ビジョンの実現に向け、県が産学官一体の「県航空機産業推進会議」(仮称)を近く発足させることが7日、分かった。旧飯田工業高校(飯田市)への研究拠点整備や人材育成の支援、県全域への波及などを共に検討し、連携して進める。南信州広域連合や経済界に加え、国や信州大(本部・松本市)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などに参加を要請。航空機産業を県内製造業のレベル向上につなげ、「アジアの航空機システム拠点」を掲げたビジョン実現へスクラムを組む。

 県内の航空機産業の振興を巡っては、航空機システム(装備品)をテーマとする信大の共同研究講座が旧飯田工業高の建物を活用して2017年4月に始まる予定。講座運営を支援する県や広域連合、多摩川精機(飯田市)によるコンソーシアム(連携組織)が既に発足し、講座の広報活動を始めているが、振興ビジョンを推進する県主導の組織の設置は初めてとなる。

 会議の会長は阿部守一知事が務め、事務局は県産業労働部が担う。「アジアNo.1航空宇宙産業クラスター形成特区」の指定を受けて航空機産業が活発化しつつある飯田下伊那地方からは、地元市町村でつくる南信州広域連合の参加を想定。県経営者協会、信大も加わると見込む。

 旧飯田工業高は、共同研究講座を開くほか、航空機部品の耐久性を調べる「氷結試験」をはじめ航空機部品の試験や研究開発機能の受け皿として活用が見込まれる。県は連携が不可欠となる経済産業省やJAXA、産業技術総合研究所、日本航空宇宙工業会などにも会議への参加を打診しているとみられる。

 県の振興ビジョンは、国内で既に製造の実績が豊富な航空機の胴体やエンジン部分に加え、飛行制御を担う航空機システム分野を県内製造業が目指す方向と明記。試験機能の整備を県や市町村、国が連携して進めるとしている。

(9月8日)

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