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輝く大舞台支えて 医療スタッフに信州の力 リオ・パラ

選手と練習会場の下見に出発する油井さん(手前右)と、見送る鳥居さん(左から2人目)選手と練習会場の下見に出発する油井さん(手前右)と、見送る鳥居さん(左から2人目)
 7日(日本時間8日)に開幕するリオデジャネイロ・パラリンピックで、総勢230人の日本選手団の本部・医務班スタッフに県出身者が3人いる。ともに諏訪市出身でトレーナーの鳥居昭久さん(53)=名古屋市=と花岡正敬さん(36)=岡山市、佐久市出身で整形外科医の油井直子さん(49)=東京都中央区。障害者スポーツ最大の祭典で選手たちが輝けるよう、縁の下の力持ちとして支える―と意気込んでいる。

 「各国で会場を順番に使う関係で、早朝や夜に練習する選手もいる。夜中に体調が悪くなる場合もある。ほぼ24時間態勢です」。6日、選手村の日本選手団宿舎前で鳥居さんは言い、選手と練習会場に向かう油井さんを見送った。

 愛知医療学院短大(愛知県)教授の鳥居さんは、2008年北京大会はボート競技の監督として、12年ロンドン大会は本部トレーナーとしてパラリンピックを経験した。聖マリアンナ医科大(川崎市)講師の油井さんは初参加。9日に選手村入りする花岡さんらと8人で医務班をつくる。選手村の一室を拠点にしつつ、競技会場などにも出掛け、選手たちをサポートする。

 鳥居さんによると、パラリンピックは五輪以上に、現地までの長旅で不調が出たり、慣れない場所でけがをしたりする可能性に注意しなくてはいけない。競技団体がトレーナーを同行させる例はロンドン大会より増えているが、今回、自前の医師が同行しているのは陸上競技だけ。ケアの手が足りない場合が少なくなく、本部の支援は重要だ。

 鳥居さんは「選手村のベッドやトイレの使い勝手はどうかなど、日常生活から対応を考えることも仕事」と話す。

 花岡さんは都内などで健康や美容関連の施設を経営し、鳥居さんと同じく日本パラリンピック委員会トレーナー部会の一員として参加。北京とロンドンで本部のトレーナーを務めた。北京では本番前日に肩が上がらなくなった競泳選手をケアし、その選手が本番で自己ベストを出したことが印象に残る。「リオでも選手が力を発揮できるよう、全力で支援に当たる」とする。

 油井さんは大学で、医師を目指す学生にスポーツ医学の講義も担当。20年の東京大会に向け、今後は障害者スポーツの関心がより高まることを見据えた上で「リオ大会で競技と支援の現場を見て、学生に伝えたい」と思っている。

 関節痛の相談を受けたり、会場を巡ったり目まぐるしい日々。「自分が体調を壊さないよう気を付けつつ、痛みや不調を我慢している選手がいないか声掛けもしていきたい」と話している。

 日本選手団は、長野市出身で日本パラリンピック委員会強化委員長の大槻洋也さん(61)=至学館大健康科学部教授、名古屋市=が団長を務めている。

(9月8日)

長野県のニュース(9月8日)