長野県のニュース

魚の買い付け「フルアソート調達」マルイチ産商拡大

北海道・根室港からフルアソート調達した生鮮用のサンマ北海道・根室港からフルアソート調達した生鮮用のサンマ
 マルイチ産商(長野市)は、特定の魚を大きさを問わずに買い付ける「フルアソート調達」の拡大に乗り出す。生鮮用と冷凍、加工用を一括して買い付ける仕組みで、注文に応じてその都度仕入れる手間が省ける。当初のサンマに加えて、試験的にアジ、イワシ、サバにも導入。生鮮に向かないサイズの魚は、冷凍食品や、缶詰、飼料などの加工用として業者に出荷し、販路を広げている。

 2014年、サンマに絞ってフルアソート調達を採用。根室港(北海道根室市)と釜石港(岩手県釜石市)の買い付け業者と契約し、水揚げ時期は根室で1日約80トン、釜石で約50トンを仕入れている。

 約4割を生鮮に、約6割を冷凍・加工用に出荷。大小の魚を一括で仕入れるため、生鮮、冷凍・加工業者それぞれの細かい注文にも応えられるという。加工では、缶詰、フライ、すり身、干物、つくだ煮、飼料用に販売。冷凍サンマはロシアやベトナムなど海外にも輸出している。

 フルアソート調達で、サンマ出荷量の国内トップ級を目指す。同社によると、サンマの国内総水揚げ量は年間11万〜22万トン。生鮮と冷凍・加工を合わせて調達することで販売先が広がり、シェアは約4%から約6%に高まった。

 試験的に少量でのフルアソート調達を始めたアジ、イワシ、サバは、販売先の確保などに応じ、順次調達量を増やす方針だ。買い付け先の港は、青森県から長崎県まで全国計10カ所に拡大した。

 フルアソート調達の導入に伴い、冷凍・加工業者との連携も強化。15年に連結子会社化した信田缶詰(千葉県銚子市)を含め、10社程度と委託加工などで提携している。

 マルイチ産商の主力、水産事業の16年3月期連結売上高は、前期比6・0%増の1262億7700万円。同社経営企画部は「フルアソートが売り上げ増の要因の一つ」と説明する。水揚げから店頭まで調達・供給ラインを把握する強みを生かし、「出荷する魚が安全安心に食べられるイメージを定着させたい」としている。

(9月9日)

長野県のニュース(9月9日)