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難民や少年兵…「傷ついた子」を描く 長野の画家、11日から展示

難民の子、紛争地域の少年兵などの油彩画を描いている津田さん難民の子、紛争地域の少年兵などの油彩画を描いている津田さん
 傷を負った泣き顔のシリア難民の子、あどけなさを残しながら銃を手にするアフリカ紛争地の少年兵―。長野市信更町三水の画家、津田翔一さん(32)が、世界の紛争地で傷ついた子どもらを題材にした油彩画を11〜16日、長野市新田町のもんぜんぷら座2階ミニギャラリーに展示する。津田さんが心を揺さぶられた報道写真などをモチーフに描いた10点余を飾る。

 津田さんの作品は、過酷な環境で生きる子どもたちの肖像画だ。明るい色合いながら、子どもたちの訴えかけるようなまなざしが印象に残る。東京芸術大卒の津田さんは、在学中から抽象画や肖像画など多彩なジャンルを描いてきた。紛争や難民の絵を手掛け始めたのは2年ほど前。紛争で傷ついた子どもの写真や映像をインターネットなどで目にして衝撃を受けたのがきっかけだった。

 「反戦など明確な政治的メッセージを作品で表現しているわけではない」と津田さん。ただ、傷ついた子どもの境遇を想像しながら描いていると「自分もけがをしている気分になり苦しさを感じる」。画家として自身も感じる痛みを作品に込めている。

 今春、市内で開いた個展では絵の脇に「世界にはおよそ25万人の少年兵がいるといわれています。その中の12人を描きました」との文を添えた。詳しい解説やメッセージは出さず、作品の受け取り方は見る人に委ねたいという。

(9月9日)

長野県のニュース(9月9日)