長野県のニュース

野菜価格を直撃 台風10号被害 スーパー小分け販売で対応

値上がりした北海道産のニンジンが並ぶスーパーの売り場=9日、松本市値上がりした北海道産のニンジンが並ぶスーパーの売り場=9日、松本市
 8月30日に岩手県に上陸し、東北地方と北海道に大きな被害をもたらした台風10号などの影響で、北海道を主な産地とするジャガイモやニンジン、タマネギなどの価格が高騰している。産地では畑の冠水といった被害が出ており、仕入れ値が台風前の2倍近くになる野菜も。長野県内のスーパーでは商品を小分けにしたり、輸入品の販売を検討したりと対応に追われる。食卓に毎日のように上がる野菜だけに家計への打撃も大きい。

 松本市のツルヤなぎさ店では9日、北海道産のニンジンが1袋3本入り179円(税抜き)、岩手県産などのホウレンソウが1袋199円(同)で並んだ。盆明けよりそれぞれ50円、20円の値上がり。担当者は「ニンジンはばら売りも切らさず、ホウレンソウは1袋の量を少なめにして、買いやすくしている」と言う。

 小諸市のツルヤ営業本部によると、これから煮物など根菜類が多く使われる時季に入ることもあり、仕入れ担当者は「あまりに厳しい状況が続けば、輸入も含めて検討しなくてはいけない」と気をもむ。

 デリシア(松本市)によると、北海道産を中心とするジャガイモ、タマネギ、ニンジンの仕入れ価格は3週間ほど前と比べて約1・5〜2倍。小売価格への影響を抑えるため、利幅が小さくなっているという。ニンジンは雨の影響で傷みやすくなるなど品質も低下している。

 同社の青果担当者は「北関東産のホウレンソウやコマツナといった葉物野菜も値段が上がり、県産レタスも雨のため品質が低下している」と他のマイナス材料も懸念。「野菜の値段はさらに上がる可能性がある。影響は長引くかもしれない」と嘆く。

 長野県連合青果(上田市)によると、上田市の卸売市場では台風の影響で北海道産ニンジンの入荷量が減り、卸値で1キロ当たり254円と前年同期より58%も上昇した。

 ただ、同社によると今後、最も懸念されるのがジャガイモ。来春、九州産と入れ替わるまで北海道産が供給の大部分を占めるため、同社の永井一嘉・上田支社長は「生食に加え、加工品にも相当影響を与えそうだ」と話す。

 人気野菜の価格高騰は消費者の財布も直撃している。

 ツルヤなぎさ店でニンジンを買った松本市島内の主婦実沢(みさわ)喜和子さん(63)は「いつもは1袋で買うけれど、きょうはシチュー用に1本だけ。早く値段が下がってほしい」と困り顔。

 一方、市内の別の主婦(81)は「北海道では全滅のタマネギ畑もあると聞いた。値段が上がるのは仕方ない」と被災地を気遣った。

(9月10日)

長野県のニュース(9月10日)