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御嶽山噴火忘れぬために 愛知の男性、記事スクラップ展示

御嶽山関連記事を中心にスクラップを続ける鈴木さん=11日、木曽町御嶽山関連記事を中心にスクラップを続ける鈴木さん=11日、木曽町
 写真愛好家の会社員鈴木宣夫さん(70)=愛知県豊田市=は、2014年9月27日の御嶽山噴火以降にスクラップした御嶽山関連の新聞記事を、御岳ロープウェイ(木曽郡木曽町)鹿ノ瀬駅近くのセンターハウスに持参し、登山者が見られるようにしている。木曽地方には、「風景に加え、人の良さに引かれて」、噴火前から撮影に通う。24冊で約400ページになったスクラップは、木曽で出会った人たちを応援し、火山災害を忘れないようにするためという。

 鈴木さんは6年前から、月1回以上は木曽地方の風景を撮ってきた。噴火に多くの登山者が巻き込まれ、「言葉を失った」。記録として写真を撮ろうと噴火1週間後に、木曽町開田高原から御嶽山を撮影。その時々の木曽地方を記録しようと新聞記事のスクラップを思い付いた。木曽町観光協会を通じて人目につきやすい場所を探してもらい、並べている。

 信濃毎日新聞を中心に自宅で記事を選び、新聞紙大の画用紙に貼る。ある程度たまると持参する。信毎は、木曽地方訪問の際に立ち寄る木曽郡上松町のガソリンスタンドの社長清水晶さん(55)に取り置きしてもらっている。

 「旅館など自営業の人は本当に大変。木曽の復興にもつなげたい」と考え、祭りなど県内の催しの記事も一部にある。「ロープウエーに来た人が催しを知り、次も足を運び、木曽地方にもまた来てほしい」と願う。スクラップ帳表紙には、長野県の地図や噴煙の様子などを自身で描いている。

 木曽地方全域で写真撮影を続けているが、「御嶽山を撮る時の気持ちは複雑」。撮影前に必ず、木曽町や同郡王滝村の献花台で手を合わせる。噴火から1年後の昨年9月27日にも同町の黒沢口登山道から登り、霧の晴れ間から山を収めた。「まだ行方不明者が5人いることが頭から離れなかった。一方、1年後の写真を残したかった」と言う。

 鈴木さんは「御嶽山に関する記事が載り続ける限り、スクラップは続けるつもり」と話している。

(9月13日)

長野県のニュース(9月13日)