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山頂あと少しです…乗鞍岳の「灯台守」 夜明け前から登山者案内

早朝の乗鞍岳頂上小屋前。山頂で日の出を見る人が通過する=2日早朝の乗鞍岳頂上小屋前。山頂で日の出を見る人が通過する=2日
 北アルプス乗鞍岳(長野県松本市と岐阜県高山市境)の最高峰剣ケ峰(3026メートル)の頂上直下で休憩専門の「乗鞍岳頂上小屋」を経営する町野親生(ちかお)さん(64)は、毎朝午前4時前に起きて小屋に明かりをともしている。日の出を見ようと山頂を目指す登山者に目印にしてもらい、疲れた人に一服の場を提供するためだ。

 台風一過の晴れ間が広がった2日。暗いうちに起き出した町野さんは小屋の玄関の明かりを付け、室内の薪ストーブに火を入れた。「外はまだ寒いから」。山頂を目指す人が1人、2人と小屋の前を通過していった。

 頂上小屋は宿泊施設ではないため、登山者は下方にある別の山小屋から登ってくる。「あと少しですわ」。町野さんは星空に浮かぶ山頂を見ながら登山者に声を掛けた。

 乗鞍岳は標高約2700メートルの畳平バスターミナルまで長野、岐阜両県側から路線バスで行ける。ターミナルから剣ケ峰までは1時間半ほど。昼間も登山者が頂上小屋の前を通過する。町野さんは付近に生息するライチョウの生態も説明する。

 頂上小屋は今夏から天体観測を趣味とする人らを念頭に、夜間利用の受け入れも始めた。町野さんは「いろんな楽しみを提供できる小屋にしたい」と話している。10月末まで営業している。

(9月14日)

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