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松本城「石垣カルテ」検討 市、3次元測量で積み方記録

「石垣カルテ」の導入を検討する松本城の石垣=13日、松本市「石垣カルテ」の導入を検討する松本城の石垣=13日、松本市
 松本市は13日、国宝松本城天守や堀などを支える石垣の状況を細かく調べて記録する「石垣カルテ」作りを検討する方針を明らかにした。熊本地震で熊本城(熊本市)の石垣が崩れたことを踏まえた。松本平を通る糸魚川―静岡構造線断層帯などによる大規模地震が発生して、被災した場合でも、カルテを参考にして復元できるようにする。

 市教育部によると、カルテはレーザーなどを使った3次元測量によって、表面からだけでは判別できない石垣の積み方や石の形状・種類、修理履歴などを記録する。松本城は戦国末期から江戸前期に造られ、市は石垣を2002、03年度に調査。天守の石垣など一部は3次元測量をしたが、カルテ作成まではしていない。

 今年4月の熊本地震では、「築城の名手」とされる武将加藤清正が築いた熊本城の石垣が崩落。石垣全体の約3割の約2万3600平方メートルで積み直しが必要になった。熊本市は本年度から3年間でカルテを作ろうとしていたという。

 13日の松本市議会一般質問で市議が「いつ大規模地震が起きても不思議ではない」と、早急なカルテ作成を促したのに対し、市教育部が答えた。守屋千秋教育部長は、仮に崩落すれば「積み石の一つ一つについて元の場所を特定し、積み直す作業が必要になる」と説明。「復旧を円滑に進め、文化財的な価値を取り戻す上で、カルテ作成は重要と考えている」と述べた。

 カルテ作成には、測量が長期化したり、高額な費用がかかったりする可能性があり、具体的なスケジュールは「未定」(守屋部長)としている。

(9月14日)

長野県のニュース(9月14日)