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大北森組事件で県職員証人尋問 架空工事の認識焦点

 大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件で補助金適正化法違反の罪に問われた同組合と、同法違反、詐欺の罪に問われた同組合前専務理事の中村年計(としかず)被告(55)=松本市=の公判は14日午前、長野市の長野地裁で開き、県北安曇地方事務所(大町市)林務課に当時勤務していた県職員8人の証人尋問を始めた。同公判での県職員側の証人尋問は初めて。架空工事に対する認識などを焦点に、15日まで2日間行う。

 組合と同被告の両弁護人はこれまでの公判で、予算消化を目的に当時の県の担当者が架空工事と認識しながら補助金の申請を認めていたと主張。これに対して県側は定例会見などで、当時の担当者はいつか工事をすると思っていたとし、「全くの架空工事を容認した職員はいない」と説明してきている。

 この日午前中は、当時の課長(既に退職)ら2人が証言台に立った。この課長は2007年度末に県林務部から補助金約1500万円の予算消化の依頼があった際、まだ実施されていない工事に対して補助金の交付手続きをする「闇繰り越し」を行っていたと証言した。

 「(手続きが)違法と承知していたか」との弁護側質問に、「何とかしてあげたいと思い、承知の上で引き受けた」と明言した。一方で、これまでの県側の説明通り、翌年度以降に組合が工事をすると思い交付手続きをした―とも述べた。

 次いで、課長の下で主任を務めた男性職員が証言。組合が補助金の申請をした森林作業道について「現地調査をしなかったものもある」と証言した。

 午後は、別の職員2人への尋問が予定されている。

(9月14日)

長野県のニュース(9月14日)