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「期ずれ 林務部示唆」県職員が証言 大北森林組合事件公判

 大北森林組合(大町市)の補助金不正受給事件で補助金適正化法違反の罪に問われた同組合と、同法違反、詐欺の罪に問われた同組合前専務理事の中村年計(としかず)被告(55)=松本市=の公判は14日午後も、長野地裁(伊東顕裁判長)で続いた。同日に証人尋問された、県北安曇地方事務所(大町市)林務課に当時勤務していた県職員4人のうち、1人が完了していない工事に対して補助金の交付手続きをする「期ずれ」について、県林務部からの示唆があった―と証言した。

 4人は、不正受給のあった2007〜13年度に同地事所林務課に勤務していた課長や主任ら。

 補助金は年度内に完了した工事に交付され、年度をまたぐことはできない。期ずれを示唆されたとしたのは、当時主査の男性職員。違法な手続きで、同地事所で呼んでいた「闇繰り越し」と同義だったとした。

 事件発覚前の12年1月、この職員は作業道整備などの予算約4千万円が消化できず、県林務部に呼び出されたと説明。林務部担当職員から怒られたとし、「『時期をずらすとかいろいろあるだろう』と言われた」と述べ、「(同席した上司は)穴を開けた責任を感じ、闇繰り越しを断れる状況ではなかった」とした。

 11年3月中旬には、県林務部が同地事所に対して約1800万円の予算消化を依頼。当時主任だった男性職員が具体的な金額や作業道工事の距離を示して組合に申請を依頼するメールを送っていた。裁判長が「未完了工事が申請されると思わなかったのか」と問うと、職員は「あると思った。組合に頼めば引き受けてくれると思った」と証言した。

 証人はいずれも現地調査をしなかったとしつつ、「いつか組合が工事をすると思った」などと証言した。

 県は14日の取材に対し「証言内容を整理、分析中。まずは公判を見守る。個別の案件については証人尋問が終了した後に答える」(人事課コンプライアンス推進室)とした。

 公判は15日も開き、別の県職員4人の証人尋問がある。

(9月15日)

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