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組合に「だまされた」県職員が証言 大北森林組合事件公判

 大北森林組合(長野県大町市)の補助金不正受給事件で補助金適正化法違反の罪に問われた同組合と、同法違反、詐欺の罪に問われた同組合前専務理事の中村年計(としかず)被告(55)=松本市=の公判で、県職員に対する証人尋問が15日午前、前日に続き、長野市の長野地裁(伊東顕裁判長)で開かれた。不正受給が行われた当時、県北安曇地方事務所(同市)林務課に勤務していた職員2人が出廷。工事完了を確認しなかったり、書類に別の現場の写真を添付したりして不正に補助金受給を認めた理由などについて証言した。

 この日午前に出廷した森林保護専門員(当時)の男性職員は、同組合から補助金申請を受けて森林作業道23路線の審査を担当した。弁護側から「一つ一つ完了しているか確認したのか」と質問されると「(組合の担当者に)一括して大丈夫かと確認し、大丈夫と言われたので信用した」と説明。このうち21路線が架空申請だったことには、「(組合に)だまされたと思う」と答えた。

 当時主査などを務めた別の男性職員は、組合から申請された森林作業道整備について、自分で別の現場の写真を撮影し、書類に添付した。弁護側から理由を問われると「雪のため現地調査ができず、書類を整えるためにやった。隠蔽(いんぺい)した訳ではない」と弁明。ただ、不適切な事務処理だったことは認め、背景に年度末の予算消化のプレッシャーもあった―と説明した。

 県職員に対する証人尋問は、予算消化を目的として補助金が支給された工事について、職員が架空と認識していたかが焦点。午後は別の職員2人への尋問が予定されている。

(9月15日)

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