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蓮舫新代表 党建て直しへ担う重責

 民進党の新代表は蓮舫氏に決まった。低迷する党勢を回復し、野党第1党として存在感を示せるか。トップの責任は重い。巨大与党への対抗軸を明確にしていかなくてはならない。

 旧民主党時代を含め、女性の党首は初めてだ。高い知名度や発信力への期待の表れだろう。臨時党大会では1回目の投票で過半数を得た。国会議員、国政選挙の公認内定者、地方議員と党員・サポーター、いずれの得票も他の2候補を上回っている。

 代表選のさなかに浮上した台湾籍を巡る問題では発言が二転三転した。結局、離脱していなかったことが判明し、党大会の演説でも謝罪している。脇が甘いと批判されても仕方ない。

 就任記者会見で「党内外に信頼してもらえるよう、しっかり説明していきたい」と述べている。党内から代表選のやり直しを求める声も上がった。言葉通り、説明を尽くす必要がある。

 会見では「私たちには政策も対案もある」とし、「国民に選択してもらえる政党にしたい」と決意を語った。民意の受け皿となるためには、具体的で実現性のある政策が欠かせない。

 代表選では「人への投資」を主張した。「安心の好循環社会」をスローガンに掲げ、子どもの貧困の根絶や非正規雇用の廃止などを訴えている。

 「人への投資」の財源として行政改革や予算の組み替えを主張した。難しさは旧民主党政権でも経験している。「事業仕分け」による予算の削減は、目標の額に遠く及ばなかった。過去の失敗を踏まえ、道筋や方策を示さなければ説得力を持たない。

 とりわけ社会保障と税負担の在り方は詳しく聞きたい点だ。

 党内の多様な意見を集約し、結束していけるかも課題だ。憲法を巡っては考え方の違いが改めて鮮明になった。蓮舫氏が「9条は絶対に守る」としたのに対し、前原誠司元外相は現行の9条1、2項を残し「3項に自衛隊の位置付けを加える」と主張した。

 衆参両院で改憲勢力が国会発議に必要な「3分の2」以上の議席を占める。安倍晋三首相の下、自民党は両院の憲法審査会で本格的に議論を進める構えだ。

 改憲論議に民進党はどんな姿勢で臨むのか。蓮舫氏は、党内の調査会で改めて見解をまとめるかどうか検討する意向を明らかにしている。26日には臨時国会が召集される。新代表として早急に方針を示してもらいたい。

(9月16日)

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