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筑北村の「冠着荘」指定管理者が撤退申し出

指定管理者が撤退を申し入れた「草湯温泉冠着荘」=16日、筑北村坂井指定管理者が撤退を申し入れた「草湯温泉冠着荘」=16日、筑北村坂井
 東筑摩郡筑北村は16日、村が村内に所有する温泉宿泊施設「草湯温泉冠着荘」の指定管理者で、ホテル業などの共立メンテナンス(東京)が経営赤字を理由に、2017年度までの指定管理期間を短縮し、本年度末で撤退することを申し出ていると明らかにした。村は指定管理の継続を要請するのが前提としつつ、協議の動向次第では指定管理者変更なども検討し、10月中に方針を決めるとしている。

 同社は取材に、8月中旬に文書で村側に撤退を申し出たことを認め、「村側との協議の結果、現在は(指定管理の契約)存続を前提として調整を行っている」とした。

 村は16日の村議会全員協議会で状況を説明した。同社は13年度から5年間の契約で、冠着荘と、村有の別の温泉宿泊施設「西条温泉とくら」を運営。村が同社に支払う2施設の5年間の指定管理料は契約段階で計9240万円。しかし、冠着荘では、13年度に5700万円だった売上高が15年度には4400万円に減少。指定管理料を入れても同年度まで3年連続で赤字を計上し、単年度の赤字額は896万円から1087万円に拡大した。

 冠着荘について、村は5年分の指定管理料と、契約後に耐震強度不足が判明し、使えなくなった旧館の補償料の計9800万円のうち9400万円を本年度末までに支払う予定。7月には同社から経営赤字の穴埋めを求められたが、村は経営改善の努力が見られないとして断ったという。

 村は村議会全協で、冠着荘など2施設について同社に指定管理の継続を求める案のほか、指定管理者の変更、村直営への変更など6案を提示した。29日に冠着荘の利用者らでつくる委員会の意見を聞き、10月中に方針を決める。

 同社は昨年、同郡麻績村で指定管理者を務めていた宿泊、飲食の2施設についても指定管理期間の短縮を申し出て、同村が別の指定管理者に切り替えている。

(9月17日)

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