長野県のニュース

高齢者講習「大渋滞」 運転免許更新70歳以上に義務付け

自動車学校の指導者(右)とともに高齢者講習で運転適性検査を受ける人たち=安曇野市自動車学校の指導者(右)とともに高齢者講習で運転適性検査を受ける人たち=安曇野市
 70歳以上が運転免許更新時に義務付けられている「高齢者講習」で、申し込んでも受講が数カ月先になる状況が中信地方で続いている。免許更新日までに受講しなければいけないが、間に合わず、免許の有効期限を延長する手続きを余儀なくされた人もいる。受講先の自動車教習所が少ないことが影響しており、1998年に始まった制度の態勢が高齢ドライバーの増加に追い付いていない状況だ。

 講習は認知能力の低下を運転者が自覚する目的。道路交通法が改正され、98年10月に75歳以上向けに始まり、2002年6月に対象が70歳以上に引き下げられた。県警が教習所に委託し、該当者には、県公安委員会が免許の更新期間満了日の半年前に受講をはがきで案内している。

 「余裕を持って予約したつもりだったのだが…」

 松本市安曇の小穴今朝勝さん(74)は昨年12月に受講通知を受け取り、今年2月に申し込んだ。安曇野市の穂高自動車学校で受講できたのは6月中旬。5月の更新期間満了に間に合わず、免許の有効期限の延長手続きをした。「1人暮らしで病院に通うので車は生活に欠かせない。受講できて良かった」

 穂高自動車学校は昨年度、4千人以上が受講し、県内で高齢者講習をする30教習所のうち2番目に多い。5〜6年前に3千人台となった。昨秋から土日曜にも開講しているが、混雑は緩和していない。

 同校は4〜9月と、10月〜翌年3月に分けて受講計画を立てている。今年は6、7月ごろに申し込んでも前期の予約がいっぱいで受講できなかった。内川源一郎校長(61)は「後期の予約を8月に受け付け始めたが、10月分は1〜2日で埋まった」と言う。

 県内の70代以上の運転免許保有者は増加傾向だ。2015年12月末には24万1640人で、11年12月時点に比べ20%増となった。

 15年の保有者を地方別にみると、東信4万7731人(自動車教習所数8)、北信7万466人(同8)、中信5万6577人(同5)、南信6万6866人(同9)。教習所が少ない中信地方で混雑が目立つとみられる。

 中信地方以外でも、申し込みから受講まで「1カ月ほどかかる」という教習所が複数あり、指導員を増やした例がある。県警は受講会場はすぐに増やせないとし、「早めに申し込んでほしい」(東北信運転免許課)としている。

 県警によると、今年1月〜9月20日の県内の交通事故死者は93人(前年同期比50人増)。過失の重い第1当事者の高齢者は40人(同19人増)だった。21〜30日の秋の全国交通安全運動も「子どもと高齢者の交通事故防止」を基本としている。

(9月23日)

長野県のニュース(9月23日)