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サバンナや岩場など道なき道を数時間かけて学校に通う。「世界の果ての通学路」はそんな子どもたちを追ったフランスのドキュメンタリー映画。父親はゾウに襲われないよう息子に知恵を授け、安全を祈る

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日本の通学路は文明の利器、自動車が子どもたちの安全を脅かす。横浜市で先月28日、87歳の男性の軽トラが集団登校の小学生に突っ込み、1年生が死亡、4人が重軽傷を負った。今月2日には千葉でも小学生の列にトラックが突っ込み4人がけがをした

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横浜の現場は道幅が狭い一方通行路。片側にわずかな幅の歩行者用グリーンベルトがあるだけだ。横倒しになった車から逃げようがない。逮捕された87歳の男性は認知症が疑われる。無事を祈って送り出し「ただいま」の声を待っていた家族は悲痛な憤りをどこに向ければいいのか

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本紙建設標「10代から」に中学生の投稿が載っていた。通学路が狭く、トラックが脇を通ると間隔は30センチ程度。登校中につまずいてよろけ車が横をすれすれに通った経験もあったという。「危ない!」と思わずにすむような通学路にしてほしいと訴えている

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歩道整備など改良が一朝一夕にできないなら通学時間帯の交通規制をしてもいい。大人が便利さを我慢すればすむ。途上国の子にとって教育は未来へのパスポートという。日本の子どもも同じだ。それを奪う事故を繰り返してはならない。

(11月4日)

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