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富士見町議会、予算再び認めず 国交付金受けた町のアプリ事業

 諏訪郡富士見町議会(定数11)は4日の臨時会で、スマートフォン向けアプリ開発事業費1141万円余を増額する町提出の本年度一般会計補正予算案を、議長を除く10人で採決し、賛成3、反対7で否決した。9月定例会で同事業費2500万円が議員提案で一般会計補正予算案から削除され、町は事業内容を見直して予算案を再提出。一部議員は事業の必要性を認めたが、この日も事業内容の説明不足、事業費の見積もりの甘さを指摘する声が大勢を占めた。

 町は、町内の入笠山の花をスマホで撮影すると解説を試聴できるアプリと、菊農家が適切な農作業を知ることができるアプリ、健康度を測る腕時計とつないで健康増進につなげるアプリの開発を計画。町のテレワーク(遠隔勤務)タウン計画の拠点「富士見森のオフィス」の入居企業への委託を予定した。

 町は財源に国の地方創生加速化交付金を見込み、3月定例会で主に花の解説アプリ開発に充てる費用2800万円を盛った補正予算案が可決された。交付決定の後、残る二つのアプリ開発と花の解説アプリの追加費用として地方創生推進交付金も申請。9月定例会に2500万円を増額する補正予算案を提出したが、通らなかった。

 町は健康増進アプリの開発を断念したほか、菊栽培のアプリも試験版にとどめ、9月補正の半額以下の予算案を臨時会に提出。小林一彦町長は提案説明で「町の産業を強化するとともに企業の地元貢献の実績を作り、(入居企業社員の)定住につながる」と強調した。

 予算案否決により、町は8月に交付決定された推進交付金2500万円を国に返還する。町長は閉会後の取材に「今回の事業が必要であることに変わりはない。来年度の地方創生推進交付金を目指し、当初予算案にもう一度、関連費用を盛り込みたい」と述べた。

(11月5日)

長野県のニュース(11月5日)