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塩尻・洗馬小学校 思い出のピアノ、響き再び

修復されたピアノの演奏に耳を傾ける住民や子どもたち=5日、塩尻市修復されたピアノの演奏に耳を傾ける住民や子どもたち=5日、塩尻市
 塩尻市の洗馬小学校に82年前に寄贈され、その後、傷んだために使われなくなっていたグランドピアノが、地元住民らの寄付によって修復された。5日、同校でよみがえったピアノをお披露目する演奏会が開かれ、駆け付けた卒業生らが、懐かしい音に耳を傾けた。在校生たちは「全校で大切に使います」と喜んでいた。

 同校によると、ピアノは、学校の近くに暮らしていた故熊谷まさ江さんが1934(昭和9)年に寄贈した。学校は授業や学校行事で長く活用してきたが、脚の部分が不安定な状態になるなどしたため、30年ほど前から使わなくなっていた。

 4年前に当時の教員らが修理を検討したものの、270万円ほどかかる修理費用に行政の補助が得られないと分かった。いったんは断念したが、昨年になって地元住民から「やはり修理できないか」との声が上がり、PTA役員や地元公民館関係者らが修復委員会をつくり、寄付を呼び掛けた。寄付には約1400人が応じ、目標の300万円を上回る390万円ほどが集まった。

 この日は専門業者の手で修復を終えたばかりのピアノの脇に熊谷さんの肖像画が飾られ、地元のピアニスト木内栄さんが、トルコ行進曲などを演奏。教員が伴奏して住民と在校生が校歌も歌った。

 寄付に協力した近くの農業北沢豊さん(64)は「このピアノに合わせて校歌を歌った頃を思い出しました」と感慨深げだった。

 同校は今後、ピアノを児童が集まる「洗馬っ子ルーム」に置いて利用するという。

(11月6日)

長野県のニュース(11月6日)