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落ち葉拾い 地域をつなぐ 松本で学生や児童らお助け

「せーの!」。集めた落ち葉を協力して持ち上げる子どもたち「せーの!」。集めた落ち葉を協力して持ち上げる子どもたち
 街中にある屋敷林をみんなで守ろうと、松本市田川地区の民家のケヤキ林で7日、近くの田川小学校2年生と同市の松本大の学生たちが落ち葉拾いをした。樹齢約600年という古木もある林だが、大量の落ち葉が近くの家の樋に詰まるなどの悩みも。子どもたちが袋いっぱいに集めた落ち葉は、学校に持ち帰って焼き芋や腐葉土に使うという。

 所有者の会社員松林孝和さん(58)の妻、比呂子さん(56)によると、敷地には市保存樹14本を含むケヤキ24本がある。住宅街にこんもり突き出た林は四季折々の表情を見せ、親しむ市民も多い。一方、落ち葉処理などの手間や費用は難題。枝の落下の危険もあるとして今年は古木3本を伐採したという。

 事情を知った地元有志や松本大の学生らが2年前から落ち葉の処理などを手伝うようになり、今年6月には市内に活動を広げようと「緑と景観を考える会」を設立。同様の問題を抱える市民の相談を受け付けるなど活動の輪を広げている。

 こうした動きに田川小も協力。この日は、児童48人が3、4時間目の授業中に訪問。学生6人や比呂子さんらと一緒に落ち葉を集めた。葉を詰めた袋を背負って「サンタさんみたい」と笑い合ったり、セミの抜け殻やカラスの羽根を見つけたり。河又惟颯(いぶき)君(8)は「6袋も集まった。焼き芋がこんがり焼けそう」。大岩菜月さん(8)は「ここは楽しいし、静かな気持ちになる」と話していた。

 作業後、比呂子さんらが敷地内の神社や地域の歴史を紹介し、「また探検に来てね」。田川小の1、2年生は今後も計3回、学生は週2回、落ち葉拾いに通う予定で、松本大3年の正木輝さん(21)は「子どもたちのおかげで楽しく作業できたし、一度に片付いた」と話していた。

 活動に当初から関わる松本大の白戸洋教授(57)は、落ち葉処理といった木や緑に関わる問題は、所有者の高齢化もあり地域や行政の重い課題になりつつあると指摘。「(松林さんのケースは)子どもが加わることで地域全体を元気にするプロジェクトにもなり始めており、モデルケースになり得る」と話している。

(11月8日)

長野県のニュース(11月8日)