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在庫あるのに追加発注 県観光機構の不適切会計処理

在庫があるにもかかわらず追加発注されたマグネットシート在庫があるにもかかわらず追加発注されたマグネットシート
 信州・県観光協会(現・県観光機構)が2013年度、県から請け負った観光誘客事業「楽園信州ファンクラブ」の物品納入を巡り不適切な会計処理があった問題で、協会発注の6品目のうち追加発注された3品目は、以前に作った在庫が十分に残っていたことが8日、分かった。受注した「ナガタビ」(松本市)の中山明芳社長は信濃毎日新聞の取材に、追加分は不良在庫になると思った―と述べた。

 中山社長は「協会から相談はなく、一方的に発注があった」と説明。年度内に予算を消化するため、必要のない発注が行われ、架空納品につながっていた可能性がある。

 県観光機構の原一樹常務理事は取材に「追加発注した当時は、(物品が)必要だと認識していた」としている。

 県観光機構によると、協会は14年2月、のぼり旗(1500本)と会員募集のチラシ(10万枚)、会員登録者への記念品のマグネットシート(6千個)、案内文書(1万枚)、封筒(3万部)、紙袋(2千枚)の6品目を発注。うち、のぼり旗とチラシ、マグネットシートの3品目は13年度初めに、ナガタビが数千個単位で既に作成。14年2月分は追加発注だった。

 中山社長は追加発注について、取材に「大量に在庫があって、不良在庫になると思っていた」と説明。「協会からの指示で架空の納品書と請求書を提出し、代金を受け取った。その時点では作る必要がないほど在庫があったため、足りなくなったら後で作るつもりだった」と釈明した。8日時点でも追加作成はしていない。

 物品納入は、県が同協会に派遣した県職員が担当。実際には納品されていない物品が納入されたように装う架空の納品書や請求書が作成され、同協会はナガタビに計251万円余を支払った。会計検査院は15年度の決算検査報告で「不当」と指摘した。

 物品作成に充てる財源は、国の交付金を原資にした県の「緊急雇用創出基金」を活用しており、14年3月末までに使わなければいけない。

(11月9日)

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