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野菜高騰で直売所盛況 地元産、スーパーより安く

葉物野菜などが残りわずかとなった上田市丸子農産物直売加工センター「あさつゆ」=10日午後2時ごろ葉物野菜などが残りわずかとなった上田市丸子農産物直売加工センター「あさつゆ」=10日午後2時ごろ
 夏以降の台風や天候不順により野菜価格が高騰している影響で、スーパーなどに比べて価格が手頃な地場野菜を扱う県内の各地の直売所が盛況だ。開店前から客が殺到し、入場制限をしたり、1人当たりの購入数を制限する店もある。一般消費者に交じってまとめ買いをする飲食店主らの姿も。野菜の高値傾向は11月中は続くとみられ、各地の直売所のにぎわいも続きそうだ。

 10日、中野市の農産物産館オランチェ。午前9時の開店前に約150人が並んだ。目当ては同館が税抜きで100円均一で販売する地元野菜だ。スーパーの半額以下のものもあり、1玉(2キロ未満)108円のハクサイやレタス、キャベツが開店直後に売り切れた。上水内郡飯綱町の千代田信子さん(68)は「すぐに売り切れる野菜も多い」と長ネギや野沢菜をまとめ買いした。「近所にお裾分けをすると喜ばれるので週に2回は買いに来る」という。

 館長の黒岩春樹さん(53)は「まるでオイルショックの時のよう」と驚く。10月半ばごろから連日200人近くの行列ができるようになった。品薄気味となり、同店は一度に入店できる客を200人、ハクサイなどを1人2玉に制限した。

 上田市の市丸子農産物直売加工センター「あさつゆ」では、今月1〜8日に訪れた買い物客が延べ6410人に上り、前年同時期より12%増えた。売り上げは葉物野菜で同17%、根菜類は同46%の増という。

 ハクサイ1玉260円、ネギ3本入り130円、野沢菜6束100円…。地元生産者が野菜を直接持ち込むことから市場の影響を受けにくく、多くが例年と同じ価格。スーパーなどに比べて値段は安めだ。同センター運営組合の伊藤良夫組合長(63)は盛況を喜ぶ一方、「野菜が足りない」と供給不足を心配する。

 小県郡青木村の「道の駅あおき」も2〜8日の野菜の売り上げが前年同時期比50%増。松本市の農産物直売所「ファーマーズガーデンうちだ」は週末は午後になると品切れになる葉物もある。飯田市の農産物直売所「およりてふぁーむ」は売上高、利用者数ともに例年比1〜2割増。所長の今村晃二さん(31)は「常連客に加え、まとめ買いをする小売店や飲食店などの業者の姿もある」とする。

 松本市では、松本大(松本市)の学生がお年寄りらの買い物支援を目的とする市街地の野菜市や、リヤカーを使った「引き売り」も人気だ。学生が当日朝に市内などの農家から仕入れた規格外などの野菜を割安で販売しており、本年度の営業が最後の10日も女性らが次々と買い求めていた。

 長野県連合青果(上田市)によると、11月は例年、産地が切り替わる都合で野菜価格が下がる時期だが、今年は台風などの影響で全体的に高値が続いている。同社は「12月に入れば全体的に落ち着いてくるだろう」としている。

(11月11日)

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